第3章 不思議の国、私の力
「悪いなブラン。お前が連れてるその2人をうちの美人と悪魔がさがしてんだ」
「俺たちと来てもらう。アリスたち」
(アリスって科学の国から来た私達のことだよね。どうしよう)
透は、私に話しかけた。
「紅葉、俺もついてる」
「ありがとう」
その言葉を聞いて少しほっとした。
「俺は、赤の軍のエース、ゼロだ。我が軍のクイーン、ヨナがお前たちに会いたいと言っていた」
「こっちは、赤の7、カイルだ。ま、よろしく、お前らかどーしても嫌だってんなら、ヨナに適当にごまかしとくぞ」
「そんな選択肢ありなのかよ」
「カイル、これは、あくまでも任務だ。俺たちは、完遂する。義務がある」
「義務だのなんだの知らねぇよ。俺の職業はあくまでもドクターだ。軍付きであってもな」
「カイルを連れてきた俺がバカだった。ともかく紅葉、透。ヨナは、確かめたいことがあるだけだと言っていた。手荒なことは、させないと誓う」
(真っ直ぐな瞳...。嘘をついてなさそう...)