第3章 不思議の国、私の力
「それにしてもティーパーティーの会場が国会の代わりなんてのどかですね!」
「実際は、そうでもない。考え方の違いから両軍は、対立を続けている。500年も前からね」
「1つの国を一緒に治めてるのに中が悪いんですね」
「仲が悪いどころか今夜の議会でついに決別したらしくてね。戦いが始まりそうなんだ」
「「戦いしかも...今夜からっ!?」」
透とまた同時に言っていた。
「僕は、用事があって『科学の国』へ出掛けていて、遅刻したんだけど...その間に赤の軍が黒の軍に宣戦布告して、警戒体制がしかれたらしい。さすがにちょっと驚いたよ」
「ちょっとどころじゃないよ大変じゃねーか!」
「私、今すぐに帰りますっ!どうやったら帰れますか?」
「ガーデンの穴があるのを見たかい?あれが二つの世界を繋ぐトンネルだ。『科学の国』のものを何でもいいから一つ持って穴に飛び込めば向こうへ行けるんだけど」
「光る穴の場所なら覚えてます!今着てる制服や靴があれば大丈夫ですよね!」