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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第9章 寄り集まるグリフィンドール



一方、ヴィオラは








「んー?女子トイレってどこだっけ?」

男子達が自分の事を噂しているとも知らずに、呑気にハーマイオニーを探しに来ていた
この後、地下室に入り込んだトロールが出てきて女子トイレに入るはずだ
ハーマイオニーが出くわしてしまうから少し急がなければ




(それにしても、ホグワーツは広いねぇ……)

さっきからあっちへ行ったりこっちへ行ったりしている
地下室に近い女子トイレを探しているのだが、ホグワーツの校舎は結構大きいので時間がかかってしまっていた


「あ!クィレル先生」
「ひぃ、み、Msマリエレンダ、な、何か用かな?」
「いえ、特に何も、クィレル先生を見つけたので、挨拶をしようかなと思って」

廊下を歩いていると、クィレル先生に出くわした

彼は闇の魔術に対する防衛術の教師である
普段は誰にでも何にでもオドオドして臆病に見られがちだが、やる時はやる人だ
原作では、ヴォルデモートの手先として、頭に巻いているターバンの下に彼を隠している
『賢者の石』を探すために様々な事をし、ハリーにも害を及ぼそうとするのだ

試しに彼に話し掛けてみる

「ところで、クィレル先生は何してるんですか?」
「わ、私は、これから少し野暮用が…あって」
「まあ、そうだったんですね、邪魔しちゃってすいません」
「い、いや構わないよ、ききき、君は何しに?今は、皆食事しているが…」
「それが……少しだけお腹が痛くて……女子トイレを探しているんですけどなかなか見つからないんですよ、クィレル先生知ってます?」
「それは、た、大変だね、ここっちだよ」
「わあ、ありがとうございます」

お礼を言い、クィレルが指さしたその方向へと向かう
半分だけ嘘をついた

(女子トイレを探してるのは本当だもんねー)

自然な流れに見せかけて何をしているかを聞いたが、やはりトロールの事については話しては貰えなかった
まあ当然か、闇の帝王の手先がそんなに間抜けなはずがない




(ハーマイオニーの所へ急がないと!)







慌てて、女子トイレに駆け込み、誰かが入っている個室を叩いた

コンコン


「ハーマイオニー、大丈夫?」
「っ……ごめんなさい、今は一人にして」
「…………」






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