第7章 ホグワーツでの日常は
「毎年毎年、クィディッチでは大怪我をする奴もいれば行方不明になる奴もいる
まあ、そういうのは少ないが、危ないスポーツではある
でも、やってみると本当に楽しいぞ?」
そうウッドが言った
(本当に物騒だけど……確かに楽しそうだよね)
「あの、マクゴナガル先生」
「どうしましたマリエレンダ?」
マクゴナガル先生の気持ちは嬉しい
私も、クィディッチ選手としてゲームに出られるのはすごくワクワクする
でも
(クィディッチは、ハリーの居場所だから……)
「せっかくのお誘い嬉しいのですが、私は辞退させていただいてもよろしいでしょうか?」
「何故ですか?Msマリエレンダ」
「それは…………」
(やばい、理由を考えてなかった……)
ダラダラと汗が滝のように流れてくる
どうすればこの三人を納得させられるのだろう
まるでいい考えが思い浮かばない
「っ…………」
思わず、ハリーを一瞬見てしまった
「!マクゴナガル先生、マリエレンダと二人きりで話してもいいですか?」
「え?」
ウッドが突然マクゴナガルに名乗りでる
(なんで?……)
ウッドは至って真剣な顔だ
マクゴナガルも何かを察したのか、「いいでしょう」と言って、ハリーを連れてどこかへと行ってしまった
「さぁて、ヴィオラだったか?なんで辞退するんだ?」
「ええっと……」
冷や汗は止まらない
ウッドは優しく笑って聞いてくれるが、どうしても答えられなかった
ウッドが何か確信を得たように言う
「お前、もしかしてポッターを気にしてるのか?」
「!!」
「その反応は……やっぱりそうだな?」
ウッドは少し目を伏せてため息をつく
なぜ分かったのだろう
さっきハリーを見たことに気づいたのだろうか
「ヴィオラ、ひとつ言っておくが……お前はお前のやりたいようにすればいい、人の事ばかり考えて自分を疎かにすると、何も出来なくなるぞ?」
「……でも」
「ん?」
「クィディッチは、ハリーの居場所になると思うから……」
「…………」
呟くようにそう言う
ウッドには聞こえていたようで、少しだけ目を見開く
ヴィオラは続けた
「ハリーの事は、知ってますよね?」
「…………例のあの人から生き残った子供、か」
「そうです、それのせいで、ハリーは周りと仲良く出来ないんです」