第7章 ホグワーツでの日常は
そうこうしていると、フーチが簡単に説明する
(確かここでネビルが骨折して、ドラコとハリーの対決だよね?)
ここではハリーがネビルの『思い出し玉』をドラコから取り返し、皆から称えられるのだ
ハリーにとってはここが大事な局面で
箒の扱いのうまさと正確さをマクゴナガルに買われて晴れてクィディッチチームに入る
この瞬間、ハリーは皆と馴染めるようになるのだ
(ネビルには申し訳ないけど……ハリーには大事すぎるからなぁ、ごめんねネビル)
これからネビルは骨を折るがその代償にハリーが友達を作れるようになるので、助けることは出来なかった
「行きますよ!!1・2・ピー!」
皆が勢いよく地面を蹴る
そうしてふわっと浮き上がり、少しだけ浮いたまんまで下に降りた
「はい、皆よく出来ました」
皆成功した
そう、皆だ
(…………え?)
皆が成功し、原作通りネビルが慌てて箒を暴走させてしまうシーンは無かった
(え、え?なんで?ネビルが飛ぶんじゃないの?)
ネビルのほうを見るも、彼は飛べたことに安心し、ほっと一息ついているところだった
(あれ?原作と違う…………なんか変わった?)
訳が分からなかった
原作通りネビルは骨折していない
ハリーが空を飛ぶところも無くなっている
(これじゃハリーがクィディッチチームに入れないよっ!)
パニック状態で考え込んでいると、フーチが管理人のフィルチに呼ばれた
しばらくして彼女はこちらに戻ってきて
「すみませんが、少し私は席を外さねばなりません
すぐに帰ってきますので、大人しく待っているように
万が一箒を飛ばす生徒がいたら、即刻退学にして汽車で家に帰ってもらいますからね」
そう言い残し、フィルチと共に去っていった
「はっ、おいロングボトム、これなんだっけなぁ」
「あっ、か、返せよ」
突然、沈黙の中にドラコとネビルの声がした
(何してるの?)
少し歩くと、そこにはネビルの『思い出し玉』を持っているドラコと、オドオドしてドラコの前に立っているネビルがいた
「おばあちゃんに貰ったんだっけか?大好きなおばあちゃんになぁ」
ドラコがそう言うと、周りのクラップやゴイルなどが笑い出す
「おい、それを返せよマルフォイ」
ハリーが勇敢にも、ドラコに立ち向かう