第6章 ホグワーツへ行こう!
「さあ!お客様〜今日はこのヴィオラ特急に乗ってどちらまで行かれますか〜?」
「あはは、じゃあパパ達の所まで!!」
「はーい!ではでは、出発進行〜!!」
電車ごっこでダニーとエルラの所まで駆けていく
二人は優しく笑って見守ってくれた
今日で次のクリスマス休暇まではお別れだ
ダニー達と離れるのは寂しいけど、私にはやらなければならないことがある
(今は「賢者の石」の話のはずだ、ここではクィレル先生が死んでしまうから、それを何とかしないと)
クィレル先生といえば悪役なのだが、ヴィオラにとってはそう思えなかった
後から出てくるベラトリックスやペティグリューとは違い、ただヴォルデモートに囚われた哀れな教師としか思えないのだ
でも、そうでない場合は、助けることは出来ない
だから
(思ったより慎重にやらないと……)
ヴィオラは一旦それについて考えるのをやめ、駅へと進んだ
「すみません、すみません」
(んん!?あれは!)
「すみません、9と4分の3番線にはどう行ったらいいのですか?」
「9と4分の3?からかってるのか?」
(やっぱり!あの場面だぁ!!)
眼鏡の男の子がそう聞くも、駅員はどこか呆れたような顔をして去っていってしまった
眼鏡の男の子は「どうなってるんだ?」という表情で佇んでいる
これはハリーポッターファンなら絶対に知っている
誰もの頭に焼き付いているだろう
「毎年毎年マグルだらけねぇ、ここは、いらっしゃい」
「マグル?」
「9と4分の3番線はこっちよ」
(おお!モリーさんだぁ!!)
ウィーズリー家がやってきた!
ヴィオラはこれからその場面に立ち会うことになるのでとてもワクワクしていた
「ねぇ、ママ、なんでここで止まってるの?」
「後でママのお友達とその子供が来るのよ」
モリーが何やら赤毛の子供に話していた
その次に、お父さんがモリーに話しかけた
「おーい!モリー!!」
「あら、ダニー!エルラも!」
「ふふ、久しぶりね!会えて嬉しいわ!」
エルラとモリーは抱き合って喜びあっていた
「あ!パーシー!」
エドワードはダニーがおんぶしていたので、ヴィオラはすぐさま赤毛で賢そうな少年の方へと駆け寄る