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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第5章 ダイアゴン横丁の出会い


セドリック目線

「ほら、杖を振ってごらん、イメージを強く浮かべるんだ」
「こう?」
「そうそう!上手だよ」



ダイアゴン横丁の広場
水瓶のオブジェの前で、セドリックは個別に新一年生に簡単な呪文を教えるという教室を開いていた

きっかけは入学生の男の子が魔法を使おうとした事だ
水瓶の中に水を出そうとして失敗していたので、セドリックが教えたのだ
するとみるみる他の新一年生まで集まってきた

教えることは好きだ
教えれば、自分も知識がつくし、相手も学ぶことが出来る
何より、自分の父エイモス・ディゴリーは憧れだった






「わわ!」


「ん?」

声が聞こえた
女の子の声だ

(なんだ?)

そう思った矢先、

「ゔっ、いたぃ……」


(な、どうしたんだ?)


女の子がべしゃっと前にコケてしまった
慌ててその少女を見ると、顎を強打しているようだった

彼女は立ち上がって顎を触り、血が出ていないかを確認しているようで、血がついてないのを見ると安心したようにふうっと息を着いた





「教えてくれてありがとう、お兄ちゃん!!」

先程まで自分が呪文を教えていた少女が目をきらきらさせてこちらに礼を言う
それで慌ててセドリックも返事をした

「うん、ホグワーツでは頑張って」

そう言うと、少女はどこかへ行った
それを見送り、さっきコケてしまった女の子を見る
彼女の視線の先には沢山集まっている新一年生の女子達がいた
その女子達は何やらこちらを見てうっとりしている

(そんなに魔法が物珍しいのか?)

セドリックは女子達に微笑んだ
するとどこからか「きゃあー!」と、喜んでいるかのような声が上がった

(一体なんなんだ……)




さっきのピンクブラウンの髪を持つ女の子を見る

まるで何かを考えているかのように難しい顔をしており、セドリックの向ける視線には全然気づいていないようだった

心配になり、声をかける

「次は君かな?」
「へ!?」


驚いたかのような素っ頓狂な声を上げた

セドリックは続ける

「君もホグワーツの新一年生だよね?」
「あ、はい、今年入学するんです」
「そっか、ここで皆に少しだけ呪文を教えてるんだけど、よかったらやっていく?」
「!ぜひ!お願いします!」


そう言うと、目を輝かせて答えてくれた




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