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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第5章 ダイアゴン横丁の出会い




「ふぅー!疲れた〜」
「あはは、お疲れ様ヴィオラ」

今、マリエレンダ三人衆はベンチで休んでいる
やはり入学式前のシーズンは人が多く、もみくちゃにされてしまい人混みに酔ったのだ




(ハリーポッターで有名なダイアゴン横丁に来れるなんて夢にも思ってなかった!前世ではそういうアトラクションもあったけど行く機会も余裕もなかったし……)

麗乃の時を思い出し、しみじみとする



本当に心残りがある訳じゃない
魔法を学べて
心から願った家族と一緒にいられて
これ以上幸せなことはない

それに、ホグワーツで魔法の扱える楽しい高校生活を送ることができるならもっと万々歳だ

でもやっぱり、麗乃である自分を産んでくれた両親が、忘れられない

(もう顔も覚えてないのに、そんな事考えても仕方ないじゃない……)


「…………」


(やめたやめた!私はもうヴィオラなんだから!麗乃を気にする必要は無い!それに、今のお父さんとお母さんの方が好きなんだから!)


ヴィオラは考えるのをやめた

パチパチパチ

「やったー!ありがとうお兄ちゃん!!」


(ん?)


大きな声がして、そちらに視線を送ると、なんだか人混みが出来ていた

「なんだろ?」

じーっと見ていると、その人混みにいるほとんどの人が自分と同じくらいの歳で、恐らく今年ヴィオラと一緒に入学するであろう人達であるということがわかった




「ねえ、お母さん、あっち行ってみてもいい?」
「あら、水瓶のほう?いいわよ、私たちはここにいるから行ってらっしゃい」
「うん、ありがとう、行ってきまーす!」






エルラに許可を取り、人混みの方へと向かう
先程エルラが言った通りそこは水瓶の近くで、なんだかガヤガヤと騒いでいた



「ほら、杖を振ってごらん、イメージを強く浮かべるんだ」
「えーと、こう?」
「そうそう!上手だよ」


男の子の声が聞こえる

(誰?何をしてるの?)

背伸びをして見てみる
自分は至って平均身長なのだが、どうやら同級生達には大きい人が多いようだ


「んん〜、もうちょっ、とっ!」

するとその瞬間、人混みに押されてしまい前へと出てきてしまう

「あわわ! ッグへ!」

べしゃっと前にコケてしまった
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