第5章 ダイアゴン横丁の出会い
「お!僕の天使は可愛らしいフクロウを選んだんだね」
「んもう!私もう11歳なんだから「天使」っていうのやめてよ!」
「はは!良いじゃないか、いつまで経ってもヴィオラは僕達の天使だよ」
「そうよ?可愛いお姫様なのは変わらないんだから」
「むうう」
頬を少し膨らませた
それを見てマリエレンダ夫婦はこれでもかという程に「可愛い」を連発しいじくり回してくる
11年も過ごしたので二人の親バカぶりには慣れたつもりだった、が、やはり人前でやられると恥ずかしいものは恥ずかしい
ちなみに11歳にもなって「パパとママ」と呼ぶのはどうかと思ったのでそこはもう「お父さんとお母さん」と言うようになった
ダニーに選んだフクロウを買ってもらう
ヴィオラの瞳の色と同じ茶色のメスのフクロウだった
「名前はどうしようかなー?」
「ホォー?」
「んー」
「悩んでるみたいね」
「お母さん、ねぇーどうすればいいと思う?」
「あなたがいいなと直感した名前を付ければいいのよ」
「んん〜?」
エルラにそう言われ考えてみる
しばらくするとピッカーンと閃いた
「あなたの名前はマロン!栗みたいな色だからマロンだよ!」
「ホ?」
「私の目と同じ色だから茶色にちなんだ名前にしたかったんだよね〜、気に入ってくれたかな?」
「ホゥ、ホー!」
マロンは元気よく鳴いて翼をバタバタさせた
「ふふ、マロン〜」
「ホゥ、ホゥ!」
今度は杖だ
杖といえば皆さんもお分かりであろうあのお店
ハリーポッター名物の一つ
「オリバンダーの店」だ
「おや、これはこれはマリエレンダ夫妻ではありませんか、それに、貴方がMsマリエレンダですね?」
オリバンダーが受付でヴィオラ達に話し掛ける
彼に名前を呼ばれたのでヴィオラは答えた
「はい、ヴィオラ・マリエレンダと言います
オリバンダーさん、どうぞよろしくお願いします」
「ほーう、なんとも礼儀正しいお嬢さんですなぁ、マリエレンダ夫人に似て美しくなるでしょう」
「あ、ありがとうございます」
「母に似て美しくなる」
そう言われてヴィオラは頬を赤くして少し照れた
(まさかオリバンダーさんにそんな事を言われるなんて思ってなかったな…、でもお母さんに似るのはちょっと嬉しいな)