第27章 リーマス・ルーピン
褒められた生徒達はとても嬉しそうに笑う
ヴィオラもこの授業が面白かったので、一緒になって喜んだ
「さぁ、今日はここまでとしよう
それじゃあ皆、教科書を忘れずに
授業はこれでお終いだ」
その言葉により、生徒達は口々に喜びを言う
「楽しかった」や、「今までの授業より最高」などなど
ルーピン先生が聞けばとても喜ぶ言葉が、たくさん飛び交っていた
皆が帰っていく中、ヴィオラは一人残る
憧れであり、名付け親でもあるルーピン先生と話したかったのだ
「あの、ルーピン先生」
「ん?どうしたんだい?」
名前を呼ぶと応えてくれる
やっと会えたのと、楽しい授業をしてくれた感動もあり、感極まって顔がすごく緩んでいるのを感じた
(あぁ、私今すっごい笑顔なんだろうなぁ)
そう思いながらも、ヴィオラは言う
「この前の…汽車の時は助けてくださって、ありがとうございました
授業、すごく楽しかったです!」
そう言うと、ルーピン先生は優しく、しかし困ったように微笑んだ
なぜだろうか
とてもその顔が悲しそうだった
「?」
?を浮かべる
しかし理由は分からない
少しすると、ルーピン先生が喋った
「そう言ってもらえると嬉しいよ、ありがとう
それじゃあ、私はこれから事務作業があってね
また次の授業で会おう」
そう言って、荷物をまとめて部屋から出ていく
取り残されたのはヴィオラだった
「……………?」
何か違和感がある
あまり良く思われていないような感じ
(なんで?)
疑問に思うが、急いでるだけだと自分をごまかし、そのまま彼女も戻る事にした
ガチャリ
部屋を出る
廊下を通る
(今度また話してみようかな?)
そう思いながら、足取り軽く、寮に戻った
一人、ため息を吐く教師に気付かずに