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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第27章 リーマス・ルーピン



ハリーは嬉しそうに笑った

隣ではハーマイオニーが手を強く挙げていたが、ハリーが答えて正解したことでガッカリしたように手を下ろした
ハリーはそれを見て少し気まずそうだった

ルーピン先生は構わず言う


「ボガートを退治する時は誰かと一緒にいるのがいい、向こうが混乱するからね
私は昔その場面を一度だけ見た事がある
人肉を食らう巨大ナメクジと、首のない死体になろうとした
が、それらが混ざり合ってどう見ても怖いと思う姿にはならなかった
だから、こいつを本当にやっつけるのは、笑いなんだ」

ルーピン先生は力強く告げる

確かにその通りだ

大人数でいればいるほどボガートは混乱する
一人の時は本当に恐ろしいが、複数でいれば怖いものにはならない


「ネビル、前に出てきて」

ルーピン先生に言われ、ネビルが恥ずかしそうに前に出る

ルーピン先生は怖がらせないように優しく問いかける

「ネビル、君の一番怖いものは?」
「……生…」

しかしネビルはボソリと小さく呟くだけ
よく聞こえなかったので、もう一度聞く

「ん?ごめんネビル、もう一度言ってくれるかな?」

ネビルは本当に申し訳なさそうに

「…スネイプ先生です」

といった

その途端笑いが起こる

ルーピン先生も笑ってしまっていて

「そうか、スネイプ先生かぁ
ネビル、君は今おばあさんと暮らしているね?」
「はい、でも、おばあちゃんに変身されるのも嫌です」
「あぁ、そうじゃないんだ
おばあさんの服装を想像してごらん?」
「赤いハンドバッグを持って……」
「声に出さなくて大丈夫、思い浮かべるだけでいい
私がタンスを開けたら、君はこうやるんだよ」

と言って、ルーピン先生は自分の杖を取っ手に向けて構える

「いち、にの、さん…」

杖から火花が出る

するとタンスが開いた


ガチャリ



ダン、ダン

目付きの鋭いスネイプが現れる

その冷たい瞳はじっとネビルを捉える

ネビルは怖がって動かない


「さぁ、思い浮かべて」

ルーピン先生が言う

ネビルはそれではっとしたようで

『リ、リディクラス(馬鹿馬鹿しい)』

と唱えた

すると




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