第27章 リーマス・ルーピン
「そんなに泣くなよ、僕は彼女の友達だ
たとえ怪我を負っても、友達を助けるのは当たり前だろう?」
「あぁ、ドラコ!あなたってなんて良い人なのかしら!
あのマリエレンダの間抜け女にも聞かせてやりたいわ!!」
「「……………………」」
(え、えぇ〜)
「よく言うぜあいつ、大したことないくせに」
「そこじゃないでしょう?どうしてヴィオラがパンジーに責められてるのよ!」
「パーキンソンはドラコにお熱だからさ、恋する乙女に何を言っても聞く耳なんて持たないよ
去年の君みたいに」
「はい?何が言いたいのかしら?」
ドラコの様子にハーマイオニーが憤慨する
まあ、これでドラコの魂胆が分かった
バックビークを処刑させたいのだ
何としてでも処刑させてマルフォイ家の威厳を保つ
そういう事だろう
あとはかっこいいところを見せたいのだ
(パンジーもひどいこと言うなぁ)
間抜け女とは聞き捨てならないと思った
そんな中、ハリーが言う
「ハグリッド、大丈夫だよね?」
「「……」」
ハグリッドの授業で怪我をしてしまった
ならばお咎めがない訳にはいかない
しかし、厄介な事になる
「ドラコのお父さんがカンカンだもの、どうなるかは分からないわ」
密かにため息を着く
このままではハグリッドはクビに、バックビークは処刑される
もちろんタイムターナーを使えば救うことは可能だが、この怪我が全治2ヶ月なため、必要なことが出来ない
(もう、どうすればいいの……)
いくら考えても答えは出ない
「うーん」と唸っていると
「おいみんな!あいつが目撃されたって!」
シェーマスが言った
彼は新聞を見ている
「誰が?」
ハリーが聞く
「シリウス・ブラック」
シェーマスが答えた
それに全員がハリーを見やる
「ホグワーツに来るの?」
「ディメンターの目をかいくぐった奴だぞ、またくぐるかもしれないだろ?」
確かにそうだ
ディメンターの目をすり抜けて脱獄できたのはすごい
そんな事は他には出来ない
これもシリウスがアニメーガスだからなせることだ
しかし
(今は衰弱してて弱ってるよね……)
シリウスは敵ではないと知っているため、彼の状態が心配になる