第26章 魔法生物飼育学
「そ、そうなのか?
俺はこいつらが愉快だと思ったんだが…」
「ええ、恐ろしく愉快ですよっ
生徒にこんな本持たせるなんて本当に愉快だ!」
ドラコの言葉にハグリッドがしゅんとしてしまう
完全に自信をなくしてしまったようだ
「やめろマルフォイ」
「フンッ」
ハリーが言うも、ドラコは無視する
ハグリッドの授業初日でこれは可哀想だと思ったので
「大丈夫だよドラコ、現に私は開けられてるよ?」
「ヴィオラ?」
「それにほら、優しく撫でてあげるとすごく可愛いんだよ!
ドラコもやってみたらいいよ!」
「…」
笑顔でドラコに言った
ヴィオラの言う事が正しいと感じたのか、スリザリン組の生徒は何も言えなくなってしまった
ハリーやロンは面白そうに見ている
「さすがトレローニーに切れただけあるな!」
「うるさいシェーマス!」
どこからかシェーマスの声が聞こえてきた
その声の内容が触れてほしくないものだったので、それに叫んで返した
シェーマスのおかげで笑いが巻き起こる
「〜っ、んもぅ」
「はは、そんなに赤くならなくてもいいと思うよヴィオラ
それに君、かっこよかったし」
「…ありがとう」
「あら、照れてるわね」
「〜っ」
なんて意地悪だ
ハリーもハーマイオニーもすごく楽しそう
ハグリッドも、その光景を見ていくらかマシになったのか、笑顔が戻ってきた
そして言う
「えーっと、そんじゃ魔法生物を連れてくんぞ
そこで待っとれよ」
そしてハグリッドは牧場の小屋の中に入っていった
「全く、あのウドの大木のような奴が教授だなんて、この学校も落ちたもんだ
父上が聞いたらなんとおっしゃるか」
「黙れマルフォイ」
「なんだポッター?まだディメンターが怖いのか?」
相変わらずのハリーとドラコだ
水と油のようにいつも喧嘩し合う
「はぁ」
止めてもきっと出会う度に喧嘩するので、放っておく事にした
「おぉぉ!」
そうこうしていると、後方にいるラベンダーから甲高い声がする何かに驚いているようだ
ハグリッドが戻って来た
「さぁ皆、美しかろ
バックビークに挨拶しよう」
「わぁ!」
思わず感涙の声を上げてしまう