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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第26章 魔法生物飼育学







「さてと…お喋りはやめて、そこに集まれや」


数分後


ハグリッドはどこか放牧場のような場所へとヴィオラ達を連れて来た

彼の号令でハグリッドの目の前に集まる


「そんじゃ、ほら、教科書を開け
49ページだ」

……………………………。

「どうやって?」
「え?」
「どうやって開けばいいんですか?」

ドラコはそう言う

するとハグリッドは驚いたように口を開け、辺りを見回す

ドラコの教科書はなにか紐のようなもので括られていた
他の生徒も、ベルトやテープのようなものでぐるぐる巻きにしている

その姿に苦笑いするしかない

(まあ、これは仕方ないよね…)


皆が持っているのは「怪物的な怪物の本」という物だ
これは魔法生物の事が乗っている本なのだが、やはり「怪物的な」と付いているので放っておくと暴れ回ってしまう

「なんだ?まだ誰も教科書を開けてないのか?」

ハグリッドがそう言うと大半の生徒達が気まずそうにコクコクと頷く
ハグリッドは「なんてこった」と言ってガッカリしてしまった

「…………」
「ヴィオラ?どうしたの?」


ハリーに聞かれる
しかし答えない

(これって確か……)


ナデナデナデ


本の背表紙を優しく撫でる

すると怪物的な怪物の本は「くぁぁ」と小さく鳴き、本を開いてくれた


「お!」
「すごい!開いた!」

その様子を見ていたのか、ロンが叫ぶ
その声が周りに聞こえていたので、瞬間的に皆がこちらを向いた

ハグリッドは教科書を開いてくれたのが嬉しそうに笑っている

「ヴィオラ、開けられたのか?」
「はい、ハグリッド先生、撫でると開けてくれました」
「おぉ!そら見ろ!ただ背表紙を撫でりゃええんじゃ!」

ハグリッドは誇らしそうにしている

「ふふ、先生って言われたのが嬉しかったんじゃないかしら?」
「あぁ、確かに」

ハーマイオニーに小声で言われる

彼女の言う通り、「先生」と呼ぶとハグリッドはすごく笑顔になるのだ
きっとくすぐったくて嬉しいのだろう


「そんな事に気付くと思う?僕達皆分からないに決まってるよ!」

ドラコが1人そう言う

この授業はスリザリンと合同だ
それに彼はスリザリン3年生のリーダー的存在なので、他のスリザリン生徒も賛同してブーイングしている




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