第25章 3年生になります!!
そうこうして二人一組で葉の模様を読むことになった
相手のカップにお茶を注ぎ、数回回してから模様を見て予言するのだ
ヴィオラはキャシーとペアになった
「キャシー、大丈夫?」
「うん、平気」
肝心の彼女はまだドヨーンとしている
母親の言葉が心に突き刺さりまくったのだろう
「心配かけてごめん、でも本当に大丈夫だから」
「…」
「ほらほら!お茶の葉の模様見てみろよ!あたしのがどうなってるかちゃんと見て!」
キャシーが笑って促してくる
それに困ったほほ笑みで答え、お茶を見た
(どうしよう…分からん…)
茶葉の模様は不格好で、あまりはっきりと分からなかった
(これが不安……これが焦りを意味するから…)
『こりゃ悪ぃ模様だな
不安と焦りが入り交じって精神状態がボロボロだ』
「え?」
「ん?どした?」
「う、ううん、なんでもない」
ルブリスがカップを覗き込んでそう言ってくる
彼には読めたのか…
「どうだった?なんか分かった?」
キャシーが聞いてきたのでどう答えようか一瞬迷ったが、ルブリスに聞いたままのことを伝えた
「えっと…不安と焦りが入り交じって、心がボロボロ…だって」
気まずそうに言う
するとキャシーは少し目を見開き、困ったように笑う
「うわぁ、当たっちゃってるなぁ」
「キャシー…」
「すごいなヴィオラ、占い学の才能あるんじゃない?」
「……」
知られたくない話なのだろう
さっきから本題に持っていこうとしない
無理に聞くのも悪いので、それに乗っかることにした
「すごいでしょー?私こう見えて天才美少女だからね」
「ブッ!」
「ひどいよ!」
冗談で言ったのにすごい笑われた。
(なんか悲しくなってきちゃった……)
涙がチョロっと出てきそうだ
少ししてキャシーはヴィオラのカップの中身を言ってくれる
「えっと…なんか負の模様が出てるんだよな…」
「負の模様?」
「あとは…病気?」
キャシーは首を傾げてそう言う
どういう意味か全く分からなかった
「あぁ、可哀想に……あなたにはグリムが取り憑いている」
「グリム?」
カップを凝視していると、トレローニー教授とハリーの声が聞こえた