第25章 3年生になります!!
なぜかは分からないがどこからか噂が広まってしまった
『ポッターは臆病者』
ディメンターに襲われたというのに、そういった話が盛られて広まってしまったのだ
しかしそこでダンブルドアが続きを話したので、全員の注意が逸れた
「そしてもうひとつ
魔法生物飼育学のケトルバーン先生が退職なさる
先生は残っている余生を楽しまれたいそうじゃ
その後任には嬉しいことに、皆もよく知ってる人が当たってくれる
ルビウス・ハグリッドじゃ」
生徒がまたも拍手をする
特にグリフィンドールの生徒は口々に喜びを表していた
「最後のお知らせじゃ
魔法省の方針によりホグワーツは当分の間、アズカバンのディメンターに守ってもらう事になった」
「……」
ダンブルドアはそう言いながらも、あまり良い顔はしていない
吸魂鬼が学校を見張ることでどれだけの損害を生むのか、魔法省は考えなかった
ダンブルドアには分かっているのだ
吸魂鬼に襲われればどうなるのか
だから歓迎しない
生徒たちを守るためにも、ディメンターは必要ないと考えていたのだ
(でも、シリウスがハリーを狙うって思ってるからね…)
「ディメンターは学校の入り口を全て見張る
学校への影響は何もないが、ディメンターは凶暴ゆえ容赦なく襲ってくる
あの者達が危害を加える口実を与えるでないぞ…
たとえ暗闇の中でも幸せを見つけることは出来る
…明かりを灯すことを忘れなければの」
意味深にそう言った
たぶんこの言葉の意味が分かった生徒はほとんどいないだろう
全くと言ってもいい
ダンブルドアは生徒の不安を仰がないよう、わざとなぞかけのように言ったのだから
『おい、ヴィオラ』
「?」
突然ルブリスに話しかけられる
声を出して反応は出来ないので、目線だけで答える
ルブリスも気付き、そのまま話す
『知ってると思うが、赤毛のお友達のペットには気を付けろ』
(え?)
ルブリスはそんな事を言い出した
赤毛の友達
ロンのことだろうか?
彼のペットといったらスキャバーズなのだが
ルブリスはスキャバーズの正体を知っている?
汽車に乗っていた時に見破ったのか?