第24章 ヘンテコな教師
コツコツ
「ちゃんと付いてきてる?」
『ニャー』
「おお、演技派だね」
『もっと褒めてもいいゾ』
「…」
『けっ』
ルブリスに構わずハリー達を探す
列車の中はほとんど空いておらず、生徒で埋め尽くされていた
「あっ」
「ん?」
前方で声がした
目を見やると、そこにはやはり彼等がいた
「ハリー!ロンにハーマイオニーも!」
「久しぶりだね」
ハリーが微笑んでそう言ってくれる
やっと見つけた
嬉しくて頬が緩む
「とりあえず座ろうぜ、そこ空いてるっぽいし」
「確かに、入ろ入ろ」
ロンの一声で空いていた部屋に入る
ガララ
「あれ?」
「どうしたの?」
ロンが入るなりキョトンとした声を上げる
ハーマイオニーが聞くと、「あの人」と言って指を指す
「(zzz)」
「「…………」」
ルーピン先生がいた
「叔母さんを膨らませるつもりはなかったけどキレちゃって」
「笑い事じゃないわ、退学にならなくてラッキーよ」
「あはは…確かにハーマイオニーの言う通りだね…」
「でも悪いのはハリーの叔母さんだろ?僕は当然だと思うけど」
「それは一理あるけど、ハリーが退学になったらどうするのよ」
「それは…嫌だけど……」
席に着くなり、ハリーが困ったように笑いながらそう言う
ロンも賛同するがハーマイオニーがたしなめるので何も言えなくなってしまう
彼女の言う通り退学にならないのは運がいい
コーネリウス・ファッジも原因を考慮しての判断だろう
(そりゃ両親を罵倒されたらしちゃうよね)
恐らく自分もそうするだろう
「あのさ、言ってもいいかな?」
「どしたのロン?」
「この人誰だと思う?」
突然そういったロンは、ヴィオラの隣で眠るルーピンを指差す
相変わらず彼は熟睡中だ
上着を頭から被って眠っている
映画で見た通り
つぎはぎだらけの上着はなかなか味があり、ヴィオラは好きだった
「なんかこういう上着っていいよね」
「君はこういうのが好きなの?」
「うん、味っていうものが出てて結構好きだよ」
そう言うと、ハーマイオニーが「意外ね」と言った