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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第4章 受け継がれる愛の魔法




ディメンターは人の不幸や魂を吸い取るが、『ディメンターのキス』は魂全てを吸い取られてしまう
魂を取られた人間はもぬけの殻になり、ディメンターと同じ存在になってしまう

(確か、シリウスがその方法を使われかねないんだよね、「アズカバンの囚人」でだっけ?)


「マリエレンダの力は、魂を取られた人間を救い、ディメンターから戻すことができると言われている」
「「「!」」」
「ちょっと父さん、それって魔法省に目を付けられる話じゃないか、重罪人の魂を取り戻すことが出来るだなんて……」
「驚くのも無理はないが、事実だ、まあ罪人の魂を取り戻したところで得にはならないから使うことなんてないがね、それに、この力は使えば代償が降りかかるんだ」
「代償?」
「ああ、力を使えば体力が奪われてしまうんだ、ヴィオラ、あの後倦怠感に襲われたんじゃないか?」

ハンネスに聞かれ、思い出す
確かあの後立ちあがると凄まじい倦怠感に襲われ、立てなくなったのだ
その後ぐっすり眠り込んだ

「うん、確かにすごい体が気だるかった……」
「それは呪いだ、呪いは使った力が大きければ大きいほど強く降りかかる、魂を取り戻すなんて倦怠感だけで済むものじゃない、恐らく何年も眠るほどのものだろうな」
「………………」
「すまない、怖がらせてしまったね」
「ううん、平気だよ」
「そうかい?ヴィオラよく聞きなさい、マリエレンダはね、『愛の一族』なんだよ」
「愛の一族?」
「そうだ、マリエレンダの力は『愛の魔法』と呼ばれている
己が愛する者達にしか使うことが出来ない、だが裏を返せば、愛する者達を絶対に守り抜く魔法なんだよ
お前が心から愛する者、友達や家族、異性なんかもな」

そう言ってハンネスはウインクをした
思わずぷッと吹き出して笑ってしまう
ダニーがそれを聞いて額に少し青筋を浮かべたのは内緒だ

「己が心から愛する者を守り、強くし、導くことが出来る魔法
ヴィオラならきっと、それが出来る
闇の道に堕ちたりせず、自分の目で全てを見極めて『愛の魔法』が使えると、信じているよ」
「おじいちゃん……」
「さあ!私の話は終わりだ、重苦しい話はもうやめよう、ダニー、エルラ、良かったら外に食べに行かないか?ブローもだ、知り合いが屋敷しもべも入れる店を経営してるんだ」

それまでの空気が一掃された



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