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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第21章 秘密の部屋



ハリーの一声により、戻ろうとする

来た道を戻ろうと歩き出す
しかし

「あ、ごめん二人とも、先に行ってて」
「ヴィオラ?どうしたの?」
「ちょっとやることがあって、すぐに戻るから」

そう言うとハリーとジニーは顔を見合せたが、「分かった」と言って先に行った










「ふぅ…」

一息つく
色々あって少し気疲れしたのだろうか

しかし驚いた事に、体は何ともない
びっくりするほど体は元気で、気だるさも筋肉痛も何も無かった

「??」

(まあ何ともないならいっか)

気にしない事にした






バジリスクの方へと歩みを進める

さっきのトムの言葉
「牙を取って持っていて」という言葉が気になったのだ


ピチャピチャ

湿った床を歩き、バジリスクの死骸に近付く

死んだバジリスクはピクリとも動かない
当然だ、死んでいるのだから

「…………」

どういう意味だったのだろう
なぜ、バジリスクの牙を持つようにと言ったのだろうか

トム・リドルが消えた今となってはわからない
確かめようもない

ただ、彼は「お願い」と言った
だから、聞く
そうしなければならないと思ったから
なぜかは分からないけど


バジリスクの口元に近寄る

1番小さい、取りやすそうな牙を手に取る

スポ

「あ」


案外簡単に取れてしまった
しかもなんだか可愛らしい音までたった





ポタリ

「?」

水が落ちた音がした
頬を伝う感触もする

触ってみると、なんだか温かいものが流れていた
それは自分の目から

たくさんたくさん、涙を流していた


(何?なんで…)

服の袖で拭うも、全く止まらなかった

「っ…」

だんだん悲しくなってきてしまう




ドクン




『トムは本当に蛇が好きだね』
『僕は蛇と会話できるからね、なんなら乗ってみる?』
『え?乗れるの?』
『君がそう望むなら』
『わぁ!乗りたい乗りたい!』
『頼んだよ、バジリスク』
『シャァァ』

『わぁ!凄い!乗れたよトム!』
『落ち着きなよ
そうだね、学校から出ようか』
『どこに行くの?』
『行ってからのお楽しみ』
『シャァ』




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