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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第21章 秘密の部屋



答えは否

そんな詰めの甘い事はしない
準備してからここに来るに決まってる

「っ」

鏡をバジリスクに掲げたまま、懐から杖を取り出す
目を見ないように気を付けて

そしてそのまま、開いた口に呪文をお見舞した

『エクスパルソ!(爆破せよ)』

バァン!

「シャアアア!!」


呪文が効いたようだ

バジリスクの口の中で爆破が起きる
案の定バジリスクは苦しみ、体を動かして悶えていた

今のうちに言う

「ハリー行って」
「っ」
「早く!」
「でもヴィオラがッ!」
「私は大丈夫だから早く行って!」
「っ!」

そのまま、ハリーは通路の先に逃げる

(これで今は大丈夫、あとは目を潰さないと…)

しかしどうやって目を潰すか
映画ではフォークスが来てくれるが、今の所その様子もない

(………………………)

そうだ!

『エイビス(鳥よ)』

「チュンチュン!」

杖の先から小鳥が数匹現れる
そして、小鳥達に命令する

『オパグノ(襲え)』

小鳥はそれでバジリスクに向かう
そして、目をくちばしで潰した

バジリスクが苦悶に鳴き喚く

「っ」

動物をいじめるのは好きじゃないので辛い
だが、やるしかなかった

「バジリスクの目を潰したのか…」

トムが呟いたのが聞こえた

バジリスクは何も見えなくなってしまった
引き寄せようと音を立てようとする
しかし

ガタ!

「!」

バジリスクが何かの音に反応した

(ハリー、まさか…)

この音がハリーなら間違いなく襲われてしまう
映画通りにちゃんと上手くいくか分からない

まずいと思い、すぐさま音を立てようとするがバジリスクの方が早かった
すぐさま、音の方へと向かった

「ッ!」

(どうしよう…上手くいくのかな…)

不安になってくる

下手に突撃すれば猛毒の牙で噛まれるし、追い詰められたら手立てがない
おそらく、呪文を唱える前に噛まれるだろう





「安心してヴィオラ、君は襲わせないから」

トムがそう言った

思わず振り向く

やはりそこにはさっきと同じトム・リドルがいた
さっきと同じ笑顔のトム

しかしそこは気にしてられない





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