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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第20章 日記



ゆったりとジニーは頷いた
記憶がなくなって、やがて石になる生徒が増えてきたため、彼女は寝不足になってきたのだろう
無理もない
自分のせいだと感じたら誰だってそうなる

麗乃の時も、そうだったから


「……………………」

まあ、その話はいい
今は彼女の話を聞こう

「でもやっぱり取り戻そうと思って、日記を取りに戻ったの、そしたら無くなってた…
トイレに住む幽霊に聞いたら、ハリーが持っていったって…」

マートルめ
ジニーが日記を探したのは彼女のせいなのか

「急いで寮に行って探した…そして見つけて、自分の部屋に持って帰った
ずっと保管し続けていたの、何も書かずにずっと
でも、異変は変わらなかった」

記憶が無くなる事は増えてきて、頻繁に怒るようになったと
その度に犠牲者や壁文字が発見されたため、恐ろしくて追い詰められて言ったと

「今もあの日記が怖い…でもこんな事誰にも言えない…言ったら絶対に私が責められるっ」
「…大丈夫よ」
「…」
「誰も責めたりしない、ジニーが悪いわけじゃないんだから」
「…」
「私が思うに、その日記には何か魔法が込められてるんだよ、その魔法が作用して起こるんじゃないかな?」
「魔法……」

実際、闇の魔法があの日記にはかけられている

強すぎる闇の力が働いている



「ジニー、今その日記を持ってきて貰うことってできる?」
「ええ、大丈夫、持ってくるわ」
「ありがとう」


しばらくして、ジニーは日記を持ってきた

黒い日記

いかにもという雰囲気を放つその日記は、どのページも白紙だった

「ここに色々書いて吸い込まれていったの?」
「えぇ、インクが吸い取られるみたいに真っ白になったの」
「ふむふむ」

やはりどこにも文字なんてない
真新しい日記だ

でも、この日記は書いた分だけ魔力が吸い取られてしまう
魂と言うべきか
少しずつ少しずつ吸い取り、やがて命を落としてしまうのだ

「……………………」

とにかく、これはもうジニーには関わらせない方がいい

談話室のペンを借りる

「えっと…どんな事でも良いんだよね?」
「まさか、何か書くつもりなの?」
「うん、確かめようかなって」





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