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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第4章 受け継がれる愛の魔法



立ちあがると、凄まじいほどの倦怠感に襲われた

「あれ?」

グラッ

(倒れる!!)

そう思ったが、

「ワゥン!」

狼がヴィオラを背中で支えてくれる

「ありがとう」と礼をいい起き上がろうとするも、体に中々力が入らない

「なんか……すごく気だるい」
「だ、大丈夫ですか!?お嬢様!」
「ううーん……」

やはりどうしても起きれない

(どうしよう、このままじゃ帰れない)

そんな事を思っていると

「グウウン」
「わわ!」

狼はヴィオラの足にくぐりこみ、上手く彼女を背中に乗せた

「わあ!乗せてくれるの?」
「ワン!」
「ありがとう!」
「ワンワン!」

狼はブローにも吠えている
ブローにも乗れと言っているように思えた

「ブロー、乗ってって言ってるよ!」
「ええええええええ!!そんな滅相もない!!あ、貴方の背中に乗るなんて!!」
「グウン!」
「ふふ、ほらほら!」
「ぉぉおおおお邪魔します!」

渋々ブローも狼の背中に乗る
狼はまるで「掴まっとけ!」と言うかのようにこちらに向かって吠え、凄まじい速度で走り出した

「わああああ!!」
「ぉぉおお嬢様ああ!!」
「ワン!グワン!」

野を超え、木の中をかけていく

(さすが狼!夜目が効くんだね!)

風の中をかき分けて森を走る




楽しい狼とのドライブは、あっという間に終わってしまった












「「ヴィオラ!!」」
「あ!パパ、ママ」
「旦那様ー!奥様ー!」

家の前に着くと、ダニーとエルラがいた
二人はこちらに駆けてきてヴィオラを思い切り抱きしめた

「どこに行っていたの……探したのよ!」
「探してもいないしおじいちゃんにも聞いたけど……心配したんだよヴィオラ」
「ごめんなさい、狼が怪我してて」
「「狼?」」

二人は声を合わせ、後ろにいた狼の方に目を向けた
すると次の瞬間驚いたように目を見開いて声を発した

「あなた!……まさか」
「君は、何故ここに」
「あれ?二人は狼さんのこと知ってるの?」
「「あーーー」」

ヴィオラがそう問うと、二人は分かりやすく動揺した

「え?知ってるの?」
「いやぁ、……知り合いの飼ってる狼なのよ!」
「そ、そうだ!びっくりしたんだよ!!」

二人は「うんうん」とヴィオラに向かって頷く



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