第17章 ポリジュース薬にはご注意を
二人は「分かった」と言って先に行った
セドリックは申し訳なさそうに言う
「ごめん、邪魔しちゃったかな?」
「ううん、大丈夫だよ」
ヴィオラがそう言うと、僅かに微笑んだ
「それでさ、今学校が大変なことになってるだろ?だから、気を付けてね」
「あぁ、うん、もちろんそうするよ、忠告ありがとう」
「君は純血だから大丈夫だと思うけど、用心に超したことはないからね」
「セドリックは半純血だっけ?」
「うん、純血がどうのこうのっていうわけじゃないけど、それだけ言っておきたくて」
珍しい
セドリックはあまり自分から話しかけるタイプの人ではないのに
彼は基本、寡黙だ
ジョージとフレッドからは、「二つの言葉を繋げる頭もない」⇒「だから物静かなのだ」
と言われている
まあ、ありがたく受け取っておこう
「セドリックも気を付けてね」
「ありがとう、そうだ、また一緒に勉強しない?去年みたいに図書室で」
「もちろん!私も分からないところあったからぜひ
よろしくお願いします、セドリック教授」
いたずらっぽくそう言うと、セドリックは楽しそうに笑った
(良かった、ずっと困った顔してたもんね)
去年は楽しく勉強させてもらった
セドリックはとても教え上手で、おかげで期末テストで首席を取れたとも言える
ハーマイオニーと一緒だったので、二人して喜んだ
それに、エルラから教わった魔法薬学も、セドリックの役に立ったらしい
「それじゃあ、またね〜」
手を振ってスリザリン寮に進む
セドリックもハッフルパフの方へと帰っていった
「はっ、はっ」
(案外遅くなっちゃった、二人はどうしてるかな)
急いで走る
もうすぐ目の前だ
「あ、ヴィオラ!こっちこっち!」
いた
ハリーだ
ちょうどクリスマスツリーに隠れてクラッブとゴイルを待っているようで、カップケーキを浮かせようとしている
「ふぅ、間に合ったな」
「ごめんね遅くなって」
謝ると二人は「いいよ」と言ってくれた
そのまま待ち続ける
5分経過
「来た」
クラッブとゴイルだ
二人は相変わらず広間にあったケーキを両手に抱えて食べ続けている