第17章 ポリジュース薬にはご注意を
ロックハートが言う
「生徒にあの術を見せたのは素晴らしい思い付きでしたよ先生
しかし、やる事があまりにも見え透いていましたね、止めようと思えば簡単に止められたでしょう」
「………………」
本当にどこまでも哀れな人だ
いっそ本当にベリタセラムを飲ませてやろうか
そうすれば少しはマシになるんじゃないかと思う
いやガチで、ほんとに……。
「まずは生徒達に非友好的な術の防ぎ方を教えるのが賢明ではないでしょうかね」
スネイプがド正論をかます
彼の言う通り、防ぎ方が分からなければ決闘をしても余計な怪我をするだけだ
これにはさすがのロックハートもたじろいだ
「おっしゃる通りですなスネイプ先生
では生徒達にやってもらいましょうか、あ〜、ポッター、ウィーズリーどうだね?」
「ウィーズリーの杖では簡単な呪文でも惨事を起こす、ポッターを粉々にして病院送りにしかねない
代わりに、私の寮の生徒でいかがかな?マルフォイでどうかね?」
スネイプはそう言って、ドラコに指示を出す
ロックハートもハリーを壇上に上げた
「ハリー大丈夫かな?」
「ロンの杖を喰らうより大丈夫でしょ」
「そりゃそうだね…」
隣でロンが不安そうに言う
明らかにロンよりドラコの方がマシなので、そう言うと彼は納得したようだ
二人が睨み合う
「杖を構えて!
3つ数えたら武器を取り上げる呪文をかけなさい、取り上げるだけ!良いですね?事故を起こすのは嫌ですからね」
ロックハートの合図で、二人が杖を構える
「ワン…ツー…」
『エヴァーテ・スタティム!(宙を踊れ)』
「わぁ!」
バタ!
ハリーが宙を吹き飛び床に叩きつけられる
直後、ドラコにブーイングが飛ぶが彼は気にしなかった
素早く立ち直り杖を構える
『リクタスセンプラ!(宙を舞え)』
「うわぁぁ!!」
バタン!
「うぅ〜」
ドラコも吹き飛んで行った
吹き飛んだ場所にスネイプがいた
スネイプはドラコを見て、「全く」と言うように無理矢理立たせる
ドラコも杖を構え直した
「武器を取り上げるだけです!」
ロックハートが再度忠告する
ドラコはそれに目線だけで応え、呪文を唱えた
『サーペンソーティア!(蛇よ出よ)』