第17章 ポリジュース薬にはご注意を
全て話し終えると、クィレルは口に手を当てて考え込む
さすがは元ホグワーツ教論だ
いざという時頼りになる
それから数分
「………………………」
ずっと彼は黙っている
もうそろそろでお茶が冷めてしまうだろう
「あっ…」
あの、と言おうとした時、クィレルが口を開いた
「私はその辺の話には詳しくないから、少ししか知らない
なんせ数年しかホグワーツで教師をしていないからな
マクゴナガル先生やフリットウィック先生の方が詳しいだろう」
「そうですか……」
(やっぱりダメか…)
まだ麗乃の時、「ハリーポッター」シリーズは「アズカバンの囚人」か「炎のゴブレット」などの作品が好きだったので、あまり「秘密の部屋」については覚えていないのだ
大まかにしか分からないため、何か聞き出そうとしたのだがクィレルでは分からないらしい
(どうしよう……一応把握しないと被害を防ぐ事が出来ないかもしれないのに…)
「少しなら話そう、私の知り得る全てを」
クィレルがそう言った
そして、話し出した
「『秘密の部屋』についてはどれくらい理解している?」
「マクゴナガル先生からは、サラザール・スリザリンが作り出した 部屋だと…
スリザリンの継承者にしか開けない部屋だって聞きました」
「ふむ………そうだな
まず、私も部屋を探したことはある、ヴォルデモートの配下の時にね」
クィレルは僅かに眉を寄せた
一年前の事件を思い出しているのだろうか
正直言うと、もう気にはしていない
そもそも怒ってなんていないし、踏みとどまって戻ってきてくれたのだからそれで良いと思ってる
まあ、本人はそれでも割り切れない部分があるのだろう
嫌そうな顔をして話し続ける
「学校中を探し回った
スリザリン寮の部屋はもちろん、敷地全てを探した
でも、何も見つからなかった
部屋はおろか、入口と呼べるものも見つけることは出来なかったんだ」
(やっぱり誰も見つけられないんだ
パーセルタングを話せる人にしか分からないのかな?)
パーセルタングについてはまた後でご説明しよう
クィレルの話を聞く