第17章 ポリジュース薬にはご注意を
(ウッドは将来プロチームに入るもんね)
彼のクィディッチへの熱意はもはや尋常ではない
サッカー少年がサッカー選手を夢見るように、クィディッチ少年ウッドはクィディッチ選手を夢見ている
そしてその夢を叶え、見事プロ選手の仲間入りを果たしたのだ
そんな彼のために答えてあげた
「クィディッチならグリフィンドールが勝ったよ、ハリーがスニッチを取ってくれた」
「そうか……」
そう言うと、ウッドは安心したように笑顔になって眠りについた
スヤスヤと規則正しい寝息を立てて眠っている
「……………」
起こしてはいけないと思い、はだけた掛け布団を整え、そっとしておいた
ハリー達の所に戻る
「ハリー大丈夫?」
「うん、ロックハートを引き付けてくれてありがとう、おかげで酷いことにならなかったよ」
「あはは…」
やはりハリーも予想はしてたみたいだ
ロックハートはろくなことをしでかさない
「骨が折れるとは災難でしたね、ブラッジャーに狙われるとは」
マダム・ポンフリーが言う
ハーマイオニーが不安そうに聞いた
「でも、治せますよね?」
「ええ、もちろん治せますとも
幸い折れているだけのようですし、二日くらいで治るでしょうね」
彼女の言葉に全員がほっとした
ハリーも安心し、渡されたカップを飲む
しかし
「ブフッ!!」
「「うわぁ!」」
突然ハリーがカップの中身をぶっ吐いた
ベッドが濡れてしまった
当の本人はとても不味そうな顔をしている
マダム・ポンフリーは呆れて
「かぼちゃジュースとでも思ったの?あぁ……」
と言い放った
「…嬢様……お嬢様…」
「うぅ〜ん」
誰かの呼ぶ声がする
「お嬢様起きてください、お知らせしたいことが」
「うぅ〜、ブロー?」
目をうっすらと開ける
すると目の前には、ヴィオラの屋敷しもべ、ブローがいた
「ヴィオラ、起きた?」
「ほぇ?ハリー?」
ハリーの声もした
彼の方を見ると、ドビーもいる
「お嬢様、ブローめもいますよ」
そう言われたので起き上がってブローを見る
何やら、彼はどこか不安げな顔をしていた
(なんでドビーと一緒なの?)