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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第16章 スリザリンの継承者



「マグル出身者を?」

ハーマイオニーの問いに僅かに目を伏せた
肯定だと言うことだ

「当然、学校側としても何度も調査したのですが、そのような部屋は見つかりませんでした」
「あの、先生…その部屋にはどんな『恐怖』があると言われているんですか?」
「…伝説では、秘密の部屋の中にはスリザリンの継承者のみ操ることの出来る、恐ろしい怪物が棲むと…言われています」












「本当だと思う?本当に秘密の部屋なんてあるのかな?」

ハリーが廊下を歩きながら言う
さっきの授業のマクゴナガルの言うことが気になっているのだ

(残念ながらあるんだよね……)

ハーマイオニーが即答する

「あるわ、気付かない?先生達が皆怯えてるもの」
「本当に秘密の部屋があって、本当にそれが開いたんだとしたら…」
「スリザリンの継承者が現れたってことね、果たして誰なのか」
「考えてみろよ、マグル出身者を全員カスだと思ってるのは誰だ?」
「それってマルフォイの事?」
「もちろん!あいつ言ってたろ?「次はお前達だ」って」
「聞いたわよ、でもマルフォイが継承者?」

ハーマイオニーは「そんな馬鹿な」というように鼻で笑っている
原作を知らなくても、ヴィオラもドラコがやったとは思わない

なぜなら、彼は臆病だから

「私もそうは思えないよ」
「どうして?あんなにマグルを貶してるやつなんてスリザリンでもマルフォイしかいないだろ?」

ロンの純粋なその疑問に答えた

(ごめんねドラコ〜)

「だって、ドラコは確かにマグルを嫌ってるけど、学校を敵に回せることなんてしないわよ
ほら、言い方が悪いけど、ドラコは肝心なところで臆病…だし」
「……確かにそうだね」

ハリーが頷いた
彼も、ヴィオラと同じで一年前の『暗黒の森』の事を思い出しているのだろう

「偉大な魔法使いが沢山いるこの学校をドラコ一人が敵に回せると思う?
例えマルフォイ一家の力があっても下手すれば魔法省を敵に回すのと同じ事だよ?」
「でもロンの言う通りかもよ?マルフォイ一家って数百年もの間スリザリンだもの」
「でも魔法界全体を敵に回して生き残る事なんて出来るはずがないよ、魔法省を敵に回すのはマルフォイ一家にとって大事な家名を賭けるのと同じ事だから」


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