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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第16章 スリザリンの継承者



ハリーの顔を見ると、彼の顔は真っ青になっていた

「ハリー、大丈夫?」
「……」

ハリーは答えない
さすがにこれにはロンとハーマイオニーも心配し、声をかけようとした
すると、ハリーが喋った

「動いてる……殺しに行ったんだっ」
「殺す!?」

ダッ!

「待ってハリー!」

ハーマイオニーの制止も聞かず、ハリーは走る
走って追いかけるも、彼は速い

ピタッ

ある場所で、ハリーは急に止まった

「どうしたの?」
「変だよ
クモがこんな風にゾロゾロ……」

彼の視線は下に向けられている
そちらを見ると、確かにクモが何匹も何匹も外に向かっていた

ロンが言う

「僕、クモ嫌いなんだ…」
「そういえば、フレッドのイタズラのせいで嫌いになったんでしょ?」
「なんで知ってるの?」
「パーシーだよ」
「あいつ、何でもかんでも話してるのか?」

パーシーから昔聞いた
ロンはフレッドの酷いイタズラのせいでクモが大の苦手になったという
パーシーによると、口にするのも恐ろしいイタズラだとか


「これ、何?」

ヴィオラが呟く
その言葉に三人は彼女の視線を辿る

その視線は壁の方を向いておりそこには血で書かれた文字があった

「『秘密の部屋は開かれたり、継承者の敵よ、気を付けよ』」

トム・リドルだ
実際に見ると、やはりおぞましいなと思った

「そんな…」

ハリーが声を上げる
そちらを見ると、ミセスノリスがいた

「フィルチの猫だ、ミセスノリスだ」

ミセスノリスは、天井から逆さまに吊り上げられている

「酷い……こんなのむごすぎるよ」

あまりにもひどすぎる始末だ
動物にこんなことをするなんて、残酷すぎる

そこで、生徒達がやってきた

(まずいタイミングできちゃったよ…どうしよう)

何人もゾロゾロと集まり、壁の文字とミセスノリスを見る

ドラコが字を読み上げる

「『継承者の敵よ、気を付けよ』
次はお前達の番だ、汚れた…」

『シレンシオ(黙れ)』

「むぐっ!?…!?!?」

ヴィオラが慌てて呪文を唱える
ドラコが何を言おうとしたか分かったため、「口塞ぎの呪文」を使った

どうやらヴィオラが見えていなかったようだ

案の定、ドラコは「むぐむぐ」とごもっている




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