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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第16章 スリザリンの継承者



ある日の19時

暗い廊下を歩く

「なかなか居ないねぇ」
「どこにいるのかしら?」

ヴィオラとハーマイオニーは、ハリーを探していた
夕食の席に現れないのでご飯を少しだけ残してナプキンに包み、彼の為に持ってきたのだ

「見つかった?」
「いいえ、いなかったわ、あなたの方は?」
「ううん、どこにもいなかった」

ハーマイオニーとロンが唸る
分担して探していたのだがなかなか見つからない
という事は、心当たりはあそこしかない

「……ロックハートの部屋」

原作を思い出す
確かハリーはロックハートのファンレターの手伝いをしていたのだった

(なんでもっと早く思い出せなかったんだろう…)

ヴィオラの呟きを逃さず聞いていた二人
ハーマイオニーはロックハートに会えると喜び、ロンは嫌悪していた

「あいつの部屋に行くとか僕嫌だよ」
「何を言うのよ、ハリーが今にもお腹を空かせてるかもしれないのに」
「君の場合はロックハートに会いたいだけだろ?」
「そんなんじゃないわ!わ、私は生徒として先生を尊敬してるの」
「…どうだか」
「落ち着いてよ二人とも!」

夫婦喧嘩を抑えてロックハートの部屋に向かう

コツコツと廊下を歩く

(この後、ミセスノリスが石になるんだっけ?)

その通り
ミセスノリスがバジリスクの目を見てしまい石になってしまうのだ

助けようとは思わない
いや、できない
バジリスクのような怪物にどうやったら対抗出来るのか分からないからだ
下手をすればヴィオラも石になる
もしかすると死んでしまうかもしれない
だから、石になることを防ぐことは出来なかった



パタパタパタ

「この音って…」

耳を澄ましてみる

パタパタパタ

「やっぱり、ハリーが出てきたんじゃないかしら?」

ハーマイオニーの言う通りだと思う
こっちにはロックハートの部屋しかないし、こんな時間にここをうろつく人はなかなかいない

三人で走ってハリーの元へと向かう


パタパタパタ



「「ハリー」」

直ぐに、ハリーと出会った
ハリーは何かに焦っているようだった

「今の聞いた?」
「…何を?」
「声だよ」
「声?どの声?」
「ロックハートの部屋で聞こえて、今も聞こえてる」

無言になって耳を澄ますも、やはり何も聞こえない




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