第14章 2年生になります!!
「何が魔法使いの面汚しかについては我々の意見は大分違うようだな」
アーサーが素早く反論する
彼も負けじとルシウスと口で戦っているのだ
もう、火花さえ見える
バチバチ!
(うわぁ……)
「さようですな
マグルと付き合っているようでは……
おたくは落ちるところまで落ちたと思っていたがね
役所でまたいずれ」
ルシウスはそれで終わりというようにジニーの本をバケツに戻す
(あっ)
やっぱり本が増えている
ここで、ルシウスはトム・リドルの日記をジニーに渡したのだ
このせいでジニーが大変な目にあう
ならば今ここで日記をジニーから取るべきか…
しばらく考えていると、ルシウスがこちらに微笑みを向けるのを感じた
「それではMsマリエレンダ、食事会を楽しみにしているよ」
それにヴィオラも微笑みで返し、ルシウスが帰るのを見送った
「学校で会おう」
ドラコもルシウスに続き、ハリーに不穏な笑みを浮かべて出て行った
「はぁ」
疲れた
やはりルシウスのあの目は苦手だ
もう少し普通にできないものか…
「ねぇヴィオラ」
「ハーマイオニー?」
ハーマイオニーが少し気まずそうな顔をして話しかけてきた
「あなた、多分ルシウス・マルフォイに狙われているわよ?」
「……だよね」
やはり賢いハーマイオニーは感じ取ったようだ
ルシウス・マルフォイの魂胆を
「狙われているって?」
ハリーがハーマイオニーに聞く
ハーマイオニーはチラッと複雑そうにこちらを見る
それから、ゆっくりと答えた
「ルシウス・マルフォイは多分ヴィオラを……マルフォイと結婚させたいのよ…」
「「ええ!?」」
ハリーとロンが同時に言う
ハーマイオニーの言う通り
ルシウスはヴィオラをドラコの嫁候補として目を付けているのだろう
「でも、そんなことってある!?」
ハリーが信じられないように目を見開いて言う
ロンも隣でこくこくと頷いている
「まあ、マルフォイさんには私みたいな子が理想的なんだよ
礼儀正しくて、目上の者を尊敬できて、何より純血だから」
そう言うと、ハリーもロンも黙る
彼らもこの理由で納得したのだろう
マルフォイ家は純血主義だということを二人は嫌という程知っている