第14章 2年生になります!!
そう言ってセドリックは階段を下り、書店を出て行った
(さて、私も早く買わないと…)
ヴィオラも階段を下りる
やはり一階は騒がしく、レジがすっからかんだった
皆、奥に注目して集まっている
レジに本を運ぶ
会計をしてもらう
「ありがとうございます」
お礼を言い、本を受け取る
試しに奥を見てみた
すると、奥にはやはりあの男がいる
「ヴィオラ!」
「ロン!ハーマイオニー!」
ずっと奥を見ていると、ふと名前を呼ばれる
そちらを見ると、ロンとハーマイオニーの二人がいた
駆け寄って言う
「久しぶり!元気にしてた?」
「うん、僕もハーマイオニーも元気さ」
「なんだか久しぶりな感じがしないわね」
「ふふ、私も」
三人で笑い合う
久々の再会を噛み締めるかのように楽しく話し合う
すると
「皆さん、何と記念すべき瞬間でしょうか
ハリー君がフローリッシュ・アンド・ブロッツに私の自伝『私はマジックだ』を買いに立ち寄った」
やけに誇らしそうな声がしてきた
「あぁ、まただ」
ロンが何やら嫌悪の声を発する
反対に、ハーマイオニーは奥に夢中だ
ハーマイオニーはピンクの世界に一直線なので代わりにロンに聞く
「ロン、あれって…」
「そうだよ、あのナルシストがいるんだ」
ロンの言うナルシスト
それは、ギルデロイ・ロックハート氏の事である
(うわぁ〜、近くで見たら本当に嘘つきの顔してる…
あぁ、ハリーが可哀想…)
ロックハートに無理矢理本を渡されているハリーを哀れに思った
ギルデロイ・ロックハートとは、「ハリーポッター」シリーズで最高のペテン師と言っても過言ではない人物
彼は様々な自伝を出し、たくさんの偉業を果たしたと知らしめているが、どれも彼自身の成した偉業では無い
他の魔法使いの偉業を奪っているのだ
忘却の呪文をかけて忘れさせて、自分が手柄を横取りする
あまりにも詐欺師すぎるため、ヴィオラは彼の事が嫌いだ
しかし、ロックハートはいつまでも自慢話を長々と話し続ける
「ついでながらこの本は日刊予言者新聞ベストセラーで27週連続一位を飾ってる訳ではありますが彼は思いがけずその本だけではなく私の全作品を手にするのです
無料でね」
パシャ!
「「おぉ〜!」」