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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第14章 2年生になります!!



愛する母と弟にあんな人の知識を与えたくはない
ダニーもその思いを汲んでか、すんなりと受け入れてくれた
彼は魔法省で働くので、接しなければならない機会もあるのだろう

「それじゃあまたねー!」

必死にエルラとエドワードを連れて行こうとするダニーを見送る

(さすがに私もあの人に会わせたくはないよ……)

だがこれから自分が会わなければならないという事を思い知り、覚悟を決めて足を踏み入れた


ガヤガヤガヤガヤ


やはり書店の中はうるさい
書店ではなく、どこかのアイドルのサイン会場みたいと思った

(本だけ買ってさっさと帰ろう……)

コソコソと人混みを掻き分けて二階に向かう
階段を上がる

本棚を見て、目的のものを見つけた

(高いなぁ)

「よ、いしょっと」

思いのほか本は高い位置にあり、背伸びをしても届くか届かないかのところだ
何とかして手を伸ばす

「ふ、ん!」

スッ

「これがいるの?お嬢さん」

聞き覚えのある声がする
そちらを振り向く

「セドリック!」
「やあ、久しぶりだねヴィオラ」

ハッフルパフの王子様 セドリック・ディゴリーがそこにいた
彼は微笑み、ヴィオラの取ろうとした本を手に持っている

「はいこれ」
「ありがとう」

セドリックは当たり前の事をしたというように本を渡してくれる
さすが、身も心もハンサム少年だ

ヴィオラは聞く

「セドリックも何か買いに来たの?」
「ううん、父さんが用事を今済ませてるからその間に本を読んでたんだ
まあ、今下はあの状態だからもう行こうかなって」
「あはは……」

苦笑してしまう
あのサイン会状態のことを言っているのだろう
確かに、静かな書店であんな事をされては本を読む所では無い

「そういえば、体調はもう良いの?
前は随分と眠ってたって聞いたんだけど…」
「ああ、もう元気いっぱいだから大丈夫!心配かけてごめんね」
「ううん、元気ならそれでいいよ」

お互いに笑い合う
セドリックは基本的には静かなので、このうるさい書店にいても落ち着く

彼のハンサムスキルに感謝した

「それじゃ、僕はもう行くよ」
「うん、本ありがとう、またホグワーツでね」



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