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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第13章 純血の女神



ダニーは悲しそうに笑っている
その顔を見ればもう何も言えない

『うん、約束する』

ダニーは安心したように微笑んだ

『ヴィオラ〜!!』
『ぐはっ!』

今度はエルラだ
ダニーと同じように、突っ込んできては顔をくしゃくしゃに歪めて泣いている

『お母さん…痛いよ…』
『もっと痛がりなさい!!』
『(なーんーでー)』















「やー、あのタックルは中々きたよ」

しみじみと思い出す
泣かせてしまったことは申し訳なかった
それだけ心配させてしまったのだから
むやみやたらに使わないと約束はしたが、この魔法があればこれから死ぬ人々を救えるかもしれない
だから、まだ迷いどころだった



「…………………………」
「ホ!」
「ああ、ごめんごめん」

ついマロンを撫でている手を止めてしまった
「もっと」とでも言うように鳴くので、また首の辺りを指で撫でた

左手でマロンを撫でながら右手で本を開く

「吟遊詩人E.M?」

今までたくさんの本を読んできたが、こんな名前の作者は聞いたことがない
しかも、吟遊詩人のくせに童話とは

(制作されたのは30年前……結構古い?のかな…)

持ってみる限りとても重く、童話とは思えない
これはもはや小説である

ペラリ

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目次がいくつか分けられており、第一章から第三十章まであるようだ


ペラリ




『純血の女神〜第一章〜「女神誕生」』


あるところに、一人の女の子が生まれました

女の子はとても美しく、不思議な力を持っていました

ですが、両親は生まれたばかりの女の子を、大きな木の幹の元に捨ててしまいました

かわいそうに

女の子は温かい日も、寒い雨の日も、泣き続けました







「なんじゃこりゃ」
「ホゥ?」

誰かの人生をおった話か
これじゃやはり童話と言うより小説じゃないか
疑問を抱きながらも読み進めていく




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