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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第13章 純血の女神



それからも夏を過ごした

バーベキューをしたり、海に行ったり
時には、エルラの仕事の手伝いをした

エルラは依頼されて薬を作る薬師である
その腕前は認められており、依頼が止むことはないのだ



何日も何日も、それの繰り返し


でも、その日々が懐かしくて楽しかった










「ポー」
「んー?どうしたのマロン?」
「ホ」
「ほ?」

何やら、マロンが鳴いている
ほほほとしか言わないので何を伝えたいのか全く分からない


「?」


ずっと首を傾げていると、マロンが突進してくる


ゴツン!

「痛っ!」
「ホー!ホー!」
「ゔっ……撫でてってこと?」
「ホー!」
「っ…」

頭を撫でる
するとマロンは気持ちよさそうに目を細めた

(かわいいなぁ……)

のほほんとしていると、

バサッ

「ん?」

何かが落ちた
なんだろうと思い見てみると、一冊の本が落ちていた

(これって……)

表紙を見ると、「純血の女神」とある

思い出した
ダンブルドアから貰った童話だ

ホグワーツから帰ってくるとダニーとエルラからお涙攻撃を受けたのですっかり忘れていた


あの日のことを思い出す


(いやー、大変だったよ…)












『ヴィオラー!!』

ヴィオラが家に帰るなり、ダニーがいきなり突っ込んできた

『ぐはっ!お父さん…痛い…』
『もっと痛がりなさい!!』
『(なんで〜?)』

ダニーが凄い剣幕で言ってくる

『心配したんだぞ!ダンブルドアから何度も倒れたって聞いたんだ
あの魔法を使ったのか?』
『……うん』
『っ…………』
『ごめんなさい………』

そう言うと、ダニーは静かにため息をついて、さっきとは一転
優しい目付きでヴィオラを見た

『ヴィオラ、別に怒ってるんじゃないんだ
ただ使うのを控えて欲しいんだよ
君が大変な目にあったら、僕もエルラも普通には生きていけない』
『分かってる、でもどうしても私だけじゃ助けられなくて……』
『うん、知ってる、ヴィオラは優しい子だから仕方なかったっていうのも理解してる
でもね、自分の事も大事にして欲しいんだ
だから、約束して欲しい、むやみやたらに使わないって』




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