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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第12章 賢者の石



「…と、ロン!……てるのよ」
「だって……ぜ?…お腹も……よ」
「二人とも……よ」


何か騒がしい


三人が何か言っているが、意識が朦朧としてるので分からない



「こんな時に百味ビーンズを食べる人がどこにいるのよ」
「美味しいよ、メロン味が当たったし……うぇ、これゴキ…」

ペシン!



(ん?)


何かが叩かれる音がした

痛快な音



(まさか……)




パチリ


薄く目を開ける
やはりここは医務室で、フローラルの良い香りが充満していた

目をこすり意識を覚ます

「う〜ん……」
「「ヴィオラ!」」


欠伸をして周りを見てみる
ハリーとロンとハーマイオニーが前のめりになって自分を見つめていた
そして、ロンの顔には


「おはよう三人とも」
「大丈夫!?どこも痛くない!?」
「大丈夫だってハーマイオニー、それより………なんでロンの顔にビンタの跡が?」
「ハーマイオニーにやられ…ゴフッ!」
「何でもないわ、ロンが柱にぶつかったのよ」
「へ、へえ〜…」


恐ろしや
ハーマイオニーの顔は笑っているが黒いものが見える
ハリーはロンを見て冷や汗を流していた

「ヴィオラ、大丈夫?」
「うん、大丈夫、ハリーこそ」
「僕は平気さ、ヴィオラなんて、僕より一週間も眠ってたんだよ?」
「そんなに?」

一週間という数字に驚く
やはり『愛の魔法』の代償は大きいようだ
あそこまでの力を使ったらそりゃ目覚めないだろうと思った

(これからは慎重に使っていかないと……)


「やあ、おはよう諸君」

優しい落ち着いた声

「「ダンブルドア先生」」

四人同時に彼の名前を呼んだ
ダンブルドアは微笑み、ヴィオラに目を向ける

「気分はどうかねヴィオラ」
「平気です、筋肉痛以外は……」
「ほほほ、それは大変じゃの」

ダンブルドアは楽しそうに笑う

実際、全身が筋肉痛だ
魔法を解くのは余程代償が大きいらしい

クィディッチの時も、ハリーの箒にかけられた魔法を解いたため、今と同じような症状が出た
傷を治すのは眠気と倦怠感
魔法を解くのは筋肉痛ということか



「少し彼女と二人で話をしたいのじゃが、よろしいかの三人とも?」
「はい」
「分かりました」
「じゃあねヴィオラ」




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