第12章 賢者の石
「君の、お母さんのおかげじゃ
命と引き換えに君を守った、それが君に印を残した」
印と言われ額の傷を触る
ダンブルドアがそれじゃないと言わんばかりに素早く言葉を付け加えた
「あ、いや、目に見えない印じゃ、君の肌にそれが残っておる」
「どんな印を?」
「愛じゃよハリー、愛じゃ」
「……」
ダンブルドアは優しく微笑みそう告げる
『愛』
その響きがとても心に残る
両親の愛が、自分をヴォルデモートから守った
なんだか、とても涙が溢れそうになる
(僕は、愛されてたんだ……愛されて、生まれてきたんだ……)
ダンブルドアと沢山話した
ロンやハーマイオニーも来てくれた
いつもみたいに、この幸せを噛み締めるかのように笑いあった
後は、隣の少女が目覚めるだけ
静かに、ただその時を待った