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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第12章 賢者の石





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コソコソコソコソ



「ふぅっ」

(出てこられた〜、医務室とはいえ警備をもっと厳重にしないと私みたいに脱走する人出てくるんじゃないかな?)

ヴィオラはまるで泥棒のように「抜き足、差し足、忍び足」で医務室から出る

理由は簡単
恐らく、ハリー達の作戦決行は今日だと予想がついたので隙をついて出てきたのだ

そのまま談話室へと向かう

まずはハリー達と合流しなければ






「…………だろ?また……つもり…ね?」

何やら話し声が聞こえる

(ああ、あの場面か)

すぐに分かった

ここはネビルとのシーンだ

ネビルがこれ以上グリフィンドールの点を減らさせないためにハリー達三人に立ち向かう場面
勇敢だが、結局はハーマイオニーにやられてしまう哀れな場面だ


「ネビル聞いてよ、僕達どうしても…」
「駄目だ!行かせないよ、またグリフィンドールの点が減る
ぼ、僕戦うぞっ」
「………………」


ずっと見つめるも、ハーマイオニーは動かない
ここで彼女が呪文をお見舞するのに、ハーマイオニーは動かない

(また変わったの?もう、めんどくさいなぁ…)

仕方が無いのではぁと溜息をつき杖を構える
そして、彼女は前へと出た



「ネビル」
「…ヴィオラ?」
「「え?」」


ネビルはこちらを見て彼女の名前を呼んだ
すると三人が振り向いて同時に疑問の声をあげる
だがそれを気にせず、ヴィオラは呪文を唱える

「先に言っておく、本当にごめんねネビル」

一呼吸して

『ペトリフィカス・トタルス(石になれ)』


ピキッ

バタン

ヴィオラの呪文により、ネビルは石になって固まり地面に倒れた


「本当にごめん、また今度お詫びするから」

固まって動かなくなったネビルに心底謝る

なんだかんだ言って友達に呪文を使うようなことはしたくなかったので、とても罪悪感があるのだ

だが、彼が固まってくれなければ物語は進まない

「……………………」

なんだか、ネビルは損な役回りだなと思った


ネビルを見つめて黙っていると、ロンが慌てて話しかけて来た




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