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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第12章 賢者の石



「……………………」



このままいけば、崇拝している闇の帝王に仕えることは出来るが、自分を尊敬していると言ってくれた彼女を裏切ることになる

信じてくれている無垢な教え子を切り捨てることになるのだ


「っ」



真実を知れば、彼女はどう思うだろうか



クィレルにとって、ヴィオラの存在は大きなものになっていた
自分でも気付かないうちに、大事な生徒になっていたのだ

彼はまだ迷っている

最後の最後で、ヴィオラにあんな事を言われたので、迷いが大きくなってしまった
でも、当の本人はそれに気付かない

気付こうとしなかった

気付いてしまえば、きっと深く後悔することになるから







道を進む




迷いを振り切るように


自分はヴォルデモートの下僕だと自分に言い聞かせるように


早く、大きく音を立てて歩く







心の葛藤に気付かずに
ただ目の前に広がる暗い道を突き進んだ










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