第11章 プレゼントは死の秘宝
「それじゃ、ハグリッドの所に行く?」
ヴィオラは笑ってそう言う
そして、それにより全員動いた
「ハグリッド!」
ハリーがハグリッドを呼ぶ
彼は扉を開け4人の顔を見たあと、忙しそうに扉を閉めようとした
「あぁ、悪いな、今日はお前さんらと遊んでる暇はねぇんだ、じゃあな」
「「賢者の石のことだよ!」」
ピタッ
4人が一斉にそう言うと、ハグリッドが動きを止めてこちらを見た
「何?」
「スネイプが盗もうとしている」
「スネイプ?馬鹿言え、まだ疑ってるのか」
ハリーの言葉を、ハグリッドは真に受けなかった
しかしハリーはそれでも食い下がらない
「本当に石を狙ってるんだよ!何故だか知らないけど」
「スネイプは石を守ってる先生の1人だ、盗んだりする訳なかろう」
「なんだって?」
ハグリッドは相変わらず口が軽い
こんな大事なことをホイホイと言うのはいくらなんでもダメだろうと思う
でも、それがハグリッドの長所だとも思った
ハグリッドはハリーの疑問に気づいていないようで
「聞こえただろうが、さあ、もう帰れ、今日はそれどころじゃねぇ」
「ちょっと待って、「先生の1人」って?」
「分かった!何人もの人があの石を守ってるのね!呪文や魔法をかけて」
「そういうこと、まあフラッフィーがいりゃ大丈夫だな」
「でも、フラッフィーも一応犬でしょ?」
ハグリッドの言葉に思った疑問を率直にぶつける
確かに番犬としては優秀だが所詮は犬だ
原作でも実際にフラッフィーはハープの音色によって寝かされてしまう
だがハグリッドは余程フラッフィーを信じているようだ
胸を張ってフラッフィーを自慢する
「あいつの守りは鉄壁さ、あれをなだめられるのは俺とダンブルドアだけだ
いけねぇ、これも内緒だった……おぉう、あちち」
何やらハグリッドはミトンをしている
その家庭的な姿が容姿とはギャップがありすぎてとても可愛く見えてくる
「ねぇハグリッド、これ一体なんなの?」
ハリーが聞いた
「こいつぁなぁ、なんちゅーか……」
「僕なんだか知ってるよ!ハグリッド、どこで手に入れたの?」
鈍るハグリッドに変わりロンがそう言う
ハグリッドは答えた