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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第11章 プレゼントは死の秘宝



外へと出る

箒を取りに向かう
しかし

「っ!」

外は亡者が大量に溢れており、箒は折られてしまっていた

(そんな……どうしよう!これじゃ逃げ切れない!)


完全に囲まれてしまう
亡者達はゆっくりと着実にヴィオラへと近付く
彼女の生を喰らい尽くそうとする



(やらなきゃっ……戦わないと逃げ切れない)


「マロン、助けを呼んできて!」
「ホー!!」

マロンにそう言うと、彼女はホグワーツがあった方へと飛んで行った

戦わなければ
そうしないと殺される
ならやらなければ

呪文を思い出す
ヴィオラとして勉強した時のものだけでなく、麗乃として映画で見たものも頭から引っ張り出す

(落ち着いて……)


目を閉じて呼吸を深く繰り返し、心拍を平常に戻す
呪文を唱えられるように、必死に頭に巡らせる
そして、
彼女は動いた



『ステューピファイ!(麻痺せよ)』


数体の亡者に食らわせる
見事命中し、動きが鈍り止まる
その調子で呪文を唱え続ける

『ステューピファイ!』
『フリペンド!(撃て)』
『レダクト!(粉々になれ)』

何度も呪文を唱えて亡者を近付けさせないようにする
ヴィオラの猛攻撃により、彼らは一歩も近付くことは出来ない

呪文を唱える

『エヴァーテ・スタティム!(宙を踊れ)』

亡者が宙を舞い、飛んで行く

『ヴェンタス!(風よ)』

強風が吹き、亡者達が吹き飛び塵になっていく

『タラントアレグラ!(踊れ)』

突然数体の亡者が軽やかなステップを踏み出した

「あー違う!!なんで踊りの呪文なのよ!」

自分でかけたくせに自分で文句を言った
頭の中が混乱して呪文の効果などが分からなくなっているのだ
訳の分からない呪文も唱えてしまう

『ファーナンキュラス!(鼻呪い)』

一体の亡者の鼻らしき部分に醜いデキモノが出来た

「違うよ!なんでイタズラ魔法なの!!頭の中がこんがらがって訳分かんない!!」

つい頭を抱えてしまう
闇雲に思い出す呪文を唱えていくが、イタズラ魔法も混じって隙が出てしまう

「っ!」

亡者に腕を掴まれた
骨だけのくせに意外と力が強い
だが、振り解けないほどではない

「ふん!」

腕を素早く振って腕を解く

急いで逃げる




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