第11章 プレゼントは死の秘宝
「…………暗いね」
「ホゥー」
屋敷に入って第一声
ルーモスを使っても屋敷は暗く、恐怖心が募るばかりだった
マロンも地味に震えている気がする
そんなことも気にせず、スニッチは前へ前へと進む
(一体どうしたのよ……しかもヴォルデモートの実家って絶対何が出るじゃない…)
実際映画でもヴォルデモートは父の物を何かと利用しているので本当に気が気じゃない
「炎のゴブレット」でも、マールヴォロ・ゴーントの墓でヴォルデモートが復活するのだ
(え、こっち?)
スニッチがある場所で止まる
段々飛ぶ高度を下げ、床につくかつかないかのところで浮遊した
そこをくるくると回る
床に何かあると言っているようで、ヴィオラはしゃがんでみた
マロンは腕の中から出し、肩に乗せる
「んん〜?何かあるなぁ」
床をぺたぺたと触ってみると、何か下にあるように思えた
少し視線をずらすと、取っ手があった
「……………………」
(こういうのって引いてみたいよね)
試しにその取っ手を取る
そして上に引っ張った
ガタン
「わあ!開いた!」
ダメ元で引っ張ると中から小さな箱が現れた
(……開いちゃったよ…これ不法侵入にならない?)
心の中でポツリと思ったが気にしないようにする
怒られたらその時はその時だと相変わらずの呑気さで気にしないようにした
キュインキュイン!!
「え?」
キュイン!
スニッチが突然大きく鳴り出す
まるでこの箱だと言うように金属音を鳴らす
「ホ?」
マロンが首を傾げるも、スニッチは止まらない
「開けてみよっか」
手に取って箱を見つめる
見たところ鍵穴があり開けられないようにも思う
だが先程の床下と同じで開くかもしれないと思った
が、
「…………なんだろ」
手で開けてはいけないように感じた
なぜかは分からないがそのまま開けると危険なように思う
この小さな箱が何なのかも検討がつかない
しかし不思議とそんな感じがした
「………………魔法ならいける?」
杖を構える
箱を床に置き、呪文を唱える
『システム・アペーリオ(箱よ、開け)』
ガチャリ
(おっ、開いた〜!)
箱の蓋が少し開く
杖をしまい蓋を開ける
すると
「指輪?」