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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第11章 プレゼントは死の秘宝





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掃除すること一時間半




「ありがとう皆!おかげで助かったよ!」
「ピー!!」


ヴィオラが礼を言うと、カナリアは元気よく鳴いた
掃除をしようにも、あまりにも汚れており結構時間がかかってしまうと予想したため、鳥達に手伝ってもらったのだ
まるでシンデレラのお話のように、カナリア達は手伝ってくれた


「さて、掃除も終わったし、どうしよっかな……」

やることが無くなってしまいどうすればいいか迷う
体はもう平気なのだが、まだ許可は降りないのでホグワーツを出られない
それに、今家に帰ろうとしても汽車は動いていないだろう

「はあ……」

完全に暇だ

(やること無さすぎてつまらないよ……)

何度もため息が出てくる
ため息をつくと幸せが逃げると言うが、無意識にもついてしまう

(…………帰ろ)

踵を返し、寮へ戻ろうとする
しかし、その気はすぐに失せた

キュイン

「ん?」

音がした

高い金属音
いや、金属音にしてはどこか軽やかな独特な音

(なに?)

キュイン

音は鳴り止まない
天幕の中に鳴り響く

(どこから?)

金属音の方へと耳をすます
それが何かを確かめようと歩き回る

キュイン

キュイン

「もしかして……これ?」

ピタリと、ある物の前で止まる
しゃがみこみそれを見る
レトロな作りの大きな箱
クィディッチに使う、ブラッジャーやクァッフルをしまっている箱だ

キュイン

「やっぱりここからだ」

ガチャッと箱の鍵を開ける
中を見ると、ふたつの大きなボールがあった
クァッフルとブラッジャー

ガタン!

ブラッジャーはベルトで止められているが、外に出ようと暴れている
さすがに暴れ玉と言われるブラッジャーには触らない方が良いと思い、そっとしておく

キュイン

見る限り、音はブラッジャーからはしていない
当然クァッフルからも聞こえない
ということは、

「スニッチ?」

ゆっくりとスニッチを取り出す
金色の丸い小さな玉

キュイン

音の正体はこれだ
スニッチが羽を広げようとしているが狭くて広げれない、と言ったところか

小さなスニッチを手に持って眺める

「わあ、……綺麗な作り…」

金色のスニッチはとても精巧に作られており、改めて魔法の凄さを知った









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