第10章 活躍と不穏のクィディッチ
「あなたのポッターに対しての心遣いは分かりましたが、なぜそこまでするのです?ポッターも、そこまで望んでいないでしょう」
マクゴナガルに言われる
ヴィオラの中には理由はひとつしかない
だから、それだけしかないのでそれを言った
「これはただの私のわがままなんです、私グリフィンドールの皆と話してすごく楽しかったので、ハリーにもそれを知って欲しいんです
ほら、ハリーって噂のせいで遠ざけられてたじゃないですか?」
「………………」
「汽車に乗った時ハリーと一緒だったんですけど、彼は友達のためにお菓子を全部買い占めちゃったんですよ?」
「ええ、後でお菓子がないと苦情が入ったとか」
やはり知られていたか……
あの後確かに「お菓子ちょーだい!」と彼らのもとにハロウィンのように生徒が入ったのだ
「あはは……まあそこは気にしないでください!
ハリーは友達のためにそこまでしちゃうんですよ、私「それだけ友達が欲しかったんだなぁ」って思っちゃって」
「…………」
「だから私は、マネージャーになるんです」
ハリーに友達が沢山できるように
クディッチの楽しさを知ってもらうために
ハリーだけに注目が集まるように
そうすれば、皆がハリーと仲良くするだろうから
「……あなたは優しい生徒ですね、ポッターもこんな友人を持てて幸せでしょう」
「あはは」
「…納得はしませんが、あなたに引き続きマネージャーの業務はしてもらう事にします
ですが、一応補欠なのですからクディッチの腕は磨いておいてくださいねマリエレンダ」
「はい、もちろんです」
それで、マクゴナガルは観客席に向かった
困ったような優しい笑みを浮かべて、「頑張って」と言ってナレーターを務めるリーという生徒の隣に座る
「さて、私も箒に乗らないと」
マネージャーと言っても、雑用だけが仕事では無い
箒の整備に練習の日程調整、グラウンドの使用の許可取りや費用の管理など、様々な裏方業務がある
そして、各チームのマネージャーはグラウンドに出て怪我をした選手を天幕に連れていかなければならないらしい
だが、マネージャーは今のところグリフィンドールにしかいないので全てヴィオラがやらなければならなくなった