• テキストサイズ

銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第10章 活躍と不穏のクィディッチ




「いいかい?昨日の晩トロールを中に入れたのはスネイプに違いない
騒ぎに紛れてあの犬を出し抜こうとしてそれで噛まれたんだよ!だから怪我してるんだ」
「なんのためにあの犬に近づくの?」

ハーマイオニーが率直にぶつける
ハリーは少しだけ俯き何かを考えるかのように言った

「ハグリッドは、グリンゴッツの金庫から何かを出してきた
学校の用事で、中身は秘密だって」
「じゃあ、その何かを…」
「あの犬が守ってるんだよ!スネイプはそれを狙ってる!」

ハリーが結論を出した
完全にスネイプは悪者だとここで決まってしまった
これで両者の仲は悪くなる一方だ

(ハリーも、真実を知ればスネイプ先生を見る目が変わると思うんだけど……)

一人心の中で呟くが無意味だった
序盤で何を言っても分からないだろうし、そもそも原作が進みにくくなる
死者を救いたいならこれからの展開の予想はついていた方がいい

だから彼女は何も言わなかった



そんな時、1羽のフクロウが食堂に入ってきた

「郵便の時間にははやいわ」

ハーマイオニーが空を見て言う

「あ!あれってハリーのフクロウじゃない?!」

ヴィオラがそう言う
するとハリーはフクロウを目で追い、フクロウは持っていた大きな荷物を彼の目の前に下ろした

「僕宛て?初めてだよ!開けてみよう!」

ハリーは喜び、包みを開ける
包みがカサカサと鳴り、中からは一本の箒がでてきた

「箒だ!」

歓喜の声を上げる
普通のとは違う、とても綺麗に作られた上等な箒
ニンバス2000だ

「これって!」
「そこら辺の箒とは訳が違うよ、ニンバス2000だ!」

ロンはやはり知っていたようで、箒を見て感動する
触れるのすらバチが当たりそうで、見ることしかできない
小学生の間で流行っているカードゲームのスペシャルレアカードが当たったような感じだ
いや、もっとそれ以上だ

「でも誰が?」

ハリーはそう言った
送り主の名前が書いていない
だから誰が送ったか分からない
でも、ヴィオラは知っている

「ハリー」
「ん?」
「あっち」

ヴィオラは送り主の方を指さす
もう彼女は知っているので、ハリーには教えておこうと思ったのだ





/ 428ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp