第12章 vs 音駒高校
その日の夜…
ピ-ゴトンッ
自動販売機でコーヒを買っていた烏養
菅原「烏養さん」
烏養「なんだ?」
菅原「俺ら3年には来年がないです」
烏養は菅原にそう言われて昔の自分の苦しい記憶。高校3年間でスタメンだった1回だけ。それも後輩で正セッターの人が怪我をして出れない時の1回きりのことを思い出していた。ただ苦しい、悔しいことを思い出していた。
菅原「だから ひとつでも多く勝ちたいです
次へ進む切符が欲しいです
それを取る事かわできるのが俺より影山なら迷わず影山を選ぶべきだと思います
な…生意気言ってスミマセン…
大地と旭と1年の時から一緒にやって来ました
一緒のコートに立ちたいです
1プレーでも多く。
影山が疲れた時 なにかハプニングがあった時 穴埋めでも代役でも 3年生なのに可哀想 って思われても
試合に出られるチャンスが増えるならなんでもいい
正セッターじゃなくても出ることは絶対諦めない
そのためにより沢山のチャンスが欲しい
他の3年にも俺の考えは伝えてあります」
烏養「………菅原 俺はお前を甘く見ていたみたいだ
正直今お前にビビっている」
菅原「はい?!」
烏養「俺はまだ指導者として未熟だがお前らが勝ち進むために俺に出来ることは全部やろう」
菅原「!お願いします!」
烏養「おう」
ふたりの会話を聴いていた人影が3つ。
「……」
澤村「…気合い入れんぞ 1回でも多く勝つ」
東峰「おお」
(……次へ進む切符…か……。)