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―夢の籠―(進撃短編集)

第1章 アッカーマン・アニマルホスピタル/リヴァイ


『なぁ・・・リリア』

夜の静かな犬舎室。
入院している動物たちも眠っている。

『何でしょう?』

『・・・・・・いつ、海外へ行くつもりだ?』

リリアは思ってもみなかった会話に驚き、リヴァイを見ると真剣な顔をしたリヴァイと目が合う。

『ハンジから研修行くことを聞いて、1日中考えていた。俺はお前を突き放すような事を言ったが、リリアはかなり仕事が出来るようになってるし、何処に行ってもきっとやっていける』
『リヴァイ先生・・・そんな風に思ってくれていたのですね』
『あぁ、当たり前だ。リリアは俺が唯一認めた動物看護士だからな』

リリアは嬉しくて目尻に涙がたまる。厳しくされた1年目、2年目もやっぱり厳しくて挫けそうな時もあった。
3年目で仕事の楽しさが分かり、そして今、リヴァイに認められた。

『私・・・、ここで・・・アッカーマン・アニマルホスピタルで良かった・・・。リヴァイ先生に出会えて良かったです』

リヴァイはやっぱり行くんだな・・・と悟った。


『リリア、この際だからよく聞け。リリアの存在はこの病院にも・・・そして俺にも必要な存在だ。お前の笑顔は患者だけじゃなく、飼い主も笑顔にする力がある。こんな優秀な看護士は・・・俺は逃す気はない』
『え・・・リヴァイ先生・・・?』


『リリア・・・行くな。ここに・・・俺の傍にいろ』


リリアは体から疲れが抜けるような心が浮き、ざわつく。


『・・・こんな場所で言うつもりはなかったんだがな・・・。・・・・・・リリア、愛してる』

『!!??』

丸い大きな目がさらに大きくなり、リリアは声にならない声を出す。

『・・・と言っても、まぁ俺の気持ちを押し付ける気はない。リリアの自由にしてくれ。ジーク先生へのメールは用意している・・・あとは送るだけだ』

キュゥッと胸が熱くなり、リリアは笑顔になると立ち上がり手を胸の前で組む。
リヴァイの優しさを垣間見れ、リヴァイの深い愛が知れリリアは幸せを噛み締める。

『リヴァイ先生・・・私もお話していいですか?』


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