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―夢の籠―(進撃短編集)

第1章 アッカーマン・アニマルホスピタル/リヴァイ


『・・・話ってのはリリアのことだ』
『ほう?リヴァイがリリアさんのことを私に改まって話すのは初めてじゃないか?』
『そうかもな・・・』
リヴァイとエルヴィンはドッグランのフェンスにもたれる。ドッグランにてリードを外されたミケは楽しそうに走り回る。リリアが用意してくれた水をミケはがぶ飲みすると、髭のような顔周りの毛が濡れた。
リリアはそれを見て楽しそうに笑っている。

『リリアさん、可愛いなぁ・・・欲しいものだ』
『テメェ・・・リリアのことで話があるって言ってるのに喧嘩売ってんのか?』
『リヴァイは冗談が通じないなぁ。いや、リリアさんが可愛いのは冗談ではないけど。リヴァイがこれじゃリリアさんも苦労するな』
『チッ・・・テメェがいうと冗談に聞こえねぇっ』

リリアがこちらに向かって手を振っていて、エルヴィンはキメ顔で手を振るもんだからリヴァイは止めろ!と手を掴んで下ろさせる。


『・・・・・・リリアがいなくなるかもしれねぇ』
『あぁ、ハンジから前に聞いたな。もっと動物看護士として腕を上げたいとか?ほんと、感心するよ』
『なんだ、知っていたのか。なら話が早い・・・。俺はアイツに行くならここに戻ることは出来ないと伝えた』
『またそんな突き放すことを言ったんだな・・・』

まぁな・・・とリヴァイはリリアに向かって手を上げると、リリアは軽く飛びながら嬉しそうに手を振る。

『ハッ!尻尾振ってる犬みてぇだな!・・・・・・まぁ、なんだ、一応上司としてジーク先生にアイツのことを書いたメールを用意した。リリアは努力家で気が利く・・・なによりも動物が大好きだ。リリアの天職だと思う』

エルヴィンはまるで惚気けだな・・・とリリアの事を話すリヴァイを見る。

『リヴァイは気持ちよく送り届けるのか?腕を上げて帰ってきたリリアさんは歳も重ねて更に魅力的になり、次の病院でもきっと人気者になる。きっと結婚を意識する相手に巡りあうだろうな』
『・・・・・・・・・』
『それか、あっちで結婚して二度と戻ってこないか』
『・・・・・・・・・』


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