第1章 アッカーマン・アニマルホスピタル/リヴァイ
『ところで、この部屋いい匂いがするね!』
『リヴァイ先生がオムライス作ってくれたんですよ!』
『え?!一緒にお昼食べているとは聞いていたけど、リヴァイがリリアに料理を・・・ねぇ・・・そうかそうか』
『んだよ・・・文句あんのかよ・・・』
『べっつに~!いやぁ、うん!リリア頑張れ!あともう一息だね!』
ハンジはリリアとリヴァイの肩を叩きながら、あはは!と笑った。ハンジはリリアの気持ちを知っているだけに楽しそうだが、リヴァイは意味が分からず目線を横にして壁を睨む。
『リヴァイ、私のオムライスは?お腹空いた!』
『知るか。卵がもうねぇよ・・・コンビニでも行ってこい』
『あっ!私がスーパーまで買いに行きますよ!!』
リリアが手をさっと挙げる。
『いいよいいよ!私が自分で買いに行くから!』
ハンジが手を挙げる。
『・・・・・・この流れ・・・、俺が行くはめになるやつじゃねぇか!くそっ、ちょっと待ってろ!リリア、今日はオペもないし、休憩長めに取って構わねぇからハンジの相手してろ』
リヴァイはポケットに財布とスマホを突き入れ、ハンジに部屋を漁るなよ!と釘を刺して急ぎ足で出かけた。
リリアはそんなノリのつもりじゃないわけで、おろおろとする。ハンジはリヴァイにこのノリが分かる日が来たか・・・と感慨深そうにしていた。
『まぁ、丁度よかったかな。リリアに話があったんだよ』
おろおろしているリリアの頭を撫でる。ハンジの真面目な目を見てリリアは思い出す。
『あ・・・・・・海外研修のことですね』