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四月十日之空

第1章    



当の佐助はといえば、メジロのウインクが降りかかった難とはあまりにかけ離れていて、そのギャップがおかしく感じていた。

しかしそれでクナイを心配する余裕も出てきた。


(よし、何とかしよう)


グ…ッと右足で地を踏みしめる。
鎖使いの一人は刀に持ち代え、全員が佐助へ斬りかかった。


「現代式」

「!?」


スルリと巻き付かれた鎖から抜け出して、力任せに鎖を手前へ引っ張りこむ。

たわんだ鎖をブンブンと振り回して、分銅を頬へ当て付け、1人は顔面に直撃した。鼻に当たったのか、振り返った顔には鼻血が垂れている。


「おのれ…っ!」


男たちが距離を置いて手裏剣を投げるモーションへ入る前に、脱兎のごとく佐助が走り出した。
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