第1章 Boy's Talk ① (東堂・巻島)
「もしもーし、巻ちゃーん?久方ぶりの電話だがどうだね?調子は。程よく練習し、三食きっちり食べ、しっかり睡眠を取る生活を送っていたかー?」
「相変わらずのテンションっショ…それに久しぶりでもなんでもねーよ、前の電話から3日くらいしか経ってないっつーの」
「んー?そうだったかー?すまんね、巻ちゃんへの電話が日常の一部と化しているものでね。3日も空くと数ヶ月話していないような気になるんだよ。」
「お前の感覚絶対おかしいっショ…普通男同士ならこんな頻度で電話しねぇよ」
「それはそうと巻ちゃん!今日は話したいことがあって電話したのだ!」
(こいつほんとに自分に都合の悪いことは耳に入らねぇよな…)
「何だよ」
「俺は本当に自分を罪深く感じるよ巻ちゃん…登れる上にトークも切れ、そしてこの美形……三物も与えられた上にこの若さで運命の相手まで探し当ててしまったのだからな…」
「はぁ?運命の相手?」
「うむ。」
「好きな女子が出来たってことか?」
「そうだ巻ちゃん、それ以外に何がある?」
「…………。」
(こいつが好きになる女子ってどんなやつなんだ…?ちょっと想像つかないっショ…すげーぶっ飛んでるやつなのか…?女版東堂みたいな……あーやめだやめ、考えただけで疲れるぜそんな女…)